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第16話

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2020/11/12 04:01
あなたside



思わず寮を飛び出してきて、行く宛てもなく寮の外で1人蹲っていた。



今は11月の夜。
かなり気温も低く寒く感じる。


頼れる人もまだ出来てないし、今あの3人には会いたくない。


どう思っているんだろう。
突然飛び出してきたから心配してるのかな…
それともまだ私をめぐって喧嘩しているのかな。




仲間の喧嘩なんて1番見たくないと言っても過言ではない。



私はこれからどうすればいいんだろう。
あなた

ハァ…

伊野尾慧
こんな時間にかわい子ちゃんが1人でため息。
なんかあったでしょ?
あなた

慧…

安心した。どこかほっとした。

慧が白馬の王子様に見えた。

伊野尾慧
寒いでしょ?
俺の上着貸してやるから
あなた

あ、ありがとう

伊野尾慧
で、話を聞こうか、こんな寒いとこじゃなく
あなた

え?

伊野尾慧
あなた1人の悩みじゃないでしょ、俺の部屋おいでよ
あなた

そ、そうだね、ありがとう。

と、暖かい慧の部屋に移動し、事情聴取となった。
伊野尾慧
はいはーい!何があったのかな?
あなた

そんな明るく聞かれても

伊野尾慧
男の悩みか?前言ってたあの3人の
あなた

…ま、まぁ?

伊野尾慧
ふーん…話してよ
あなた

な、慧には関係ないでしょ

伊野尾慧
なに?そうやって1人で抱え込むつもりなの?
あなた

別にそういう訳じゃ

伊野尾慧
話しなって、誰にも言わないから
と、慧に唆され渋々話すことに…
あなた

実は…

伊野尾慧
ほうほう…なるほど
あなた

それで飛び出してきちゃったの…

伊野尾慧
ねぇ、あなたさ、そいつらのこと好きなわけ?
あなた

好きってわけじゃないけど…

伊野尾慧
甘やかしてない?
あなた

そんなことないよ、みんな平等だよ…

伊野尾慧
ほんとに?
と、急に慧の言動が変わった気がした。




すると慧は『今からあいつらのところに行く』と、突然言い出した。
あなた

は?何言ってるの?何するつもり?

伊野尾慧
行ってからのお楽しみ!
あなた

変なことしないでよ?

伊野尾慧
さぁ?



ーーーーーーーーーー

涼介side

コンコン


誰?こんな時間に。

そんなことよりあなたが心配。


あれは俺らが悪いんだ。
もしかしたらあなたが帰ってきたかもしれない…?
山田涼介
はい?
伊野尾慧
あ、この前の…
知念侑李
何ー?涼介誰だったの?
有岡大貴
こんな時間に何ー?
伊野尾慧
あの、物申したいことがあるのですが。
山田涼介
んだよ、
伊野尾慧
あなたがなんで飛び出して行ったかお分かりですか?
知念侑李
それは…
伊野尾慧
ここに本人がいるんだけどさ
有岡大貴
あなた…
山田涼介
あなた、こいつはお前のなんなんだよ
あなた

…前も言ったでしょ、最近仲良くなったって

知念侑李
そんな人がなんの用で…
伊野尾慧
ちゃんと反省してる?
有岡大貴
してるよ…。
あなたは俺たちが喧嘩してたから出ていったんだろ?
伊野尾慧
あのなぁ、あなたは傷つきやすいんだよ!女の子だぞ?
山田涼介
お前にあなたの何がわかるんだよ
伊野尾慧
それはお前も一緒だろ
山田涼介
あ?
伊野尾慧
ほら、あなたは帰りたがってると思うから今日のところはこれで。つぎあなた泣かせたらただじゃおかねぇぞ。いいな?
知念侑李
う、うん、あなたごめんね
有岡大貴
ごめん、…
伊野尾慧
あなた、困ったらいつでも来いよ?
あなた

うん、ありがとうね、慧!

知念侑李
あなた、おいで
伊野尾慧
じゃ、
バタンッ
山田涼介
あなた、ごめんな…
あなた

いいの、もう気にしないで

知念侑李
それよりさ、あなたが着てるこれは誰の?
有岡大貴
さっきの人のだったりして…
あなた

あぁー!慧に返すの忘れてた!

山田涼介
おい!ずるいじゃねぇかぁよ!
知念侑李
まあまぁ笑



慧side



仲直り…できたか?


あいつらは良い奴なんだよ。

それは俺だってわかってる。
反省してると思う。



あなた、待ってるから、

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