第54話

ご機嫌取り[クリスマス]
612
2020/03/30 09:27
[りょう視点]

特に何もないけど最近曲作りで忙しそうだし疲れてたからケーキを買っていくことにした。

体型維持にもストイックだから自分では買おうとしないし、たまにはいいかなって。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

りょう「ただいまー、ケーキ買ってきたよ。」

あなた「え?もう、ダイエットしてるんだけど。」

そう言いつつ即座に食器を用意しようとする。
顔は笑顔を抑えてる顔だ。わかりやすい。

りょう「いや、ご飯食べてからだよ。笑」

あなた「え、いや、りょうが食べてるうちに作ろうかと思って、まだ作ってないし。」

りょう「食器二枚用意してるじゃん。笑」

あなた「…うるさいなぁ。」

りょう「ほら、早めに帰れたからご飯も買ってきたし、ご飯からね。」

あなた「…今食べたい。」

りょう「だめ。ご飯はいらなくなる。笑」


いつもより早めにご飯を食べる姿がかわいい。
素直に今食べたいと言ってくれるようになったのが
嬉しく感じる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


明らかに嬉しそうに食器やフォークを用意して自分用にホットミルクと俺用にコーヒーを入れてくれた。

ケーキだからブラックにしたほうがいいよね。って言いつつ自分は牛乳。角砂糖を1個入れて温める。

お揃いのマグカップに入れてまた嬉しさを隠した顔でテーブルに並べた。

箱ごと持ってきて俺の前で開いたあなたは明らかに喜んでいて子供のようだった。

太っちゃうって言いつつ嬉しそうに皿に移してる姿はあなたのお母さんに少し似てるように感じた。


あなた「何これ、みたことないケーキだ。」

りょう「ヌガードモンテリマールだって。」

あなた「ふーん、じゃあこれ食べてみよ。」

りょう「もう一個どれ食べたい?半分食べるでしょ?」

あなた「うーん、どれがおすすめ?」

りょう「ピエモンテ。普通はスイートチョコを使うところをミルクチョコつかってるから普通のより甘いらしいよ。笑」

あなた「じゃあそれ。笑」

りょう「じゃああとは明日ね?」

あなた「…うん。」

りょう「モンブランとタルトはどっちも食べていいよ。明日の昼間俺いないときにでも食べていいし。」

あなた「うん!」


明らかに嬉しそうな顔に毎日でも買ってきてあげたいと思ってしまう。

でもそれは多分怒られるから月に一度くらいにしよう。そう思った。


あなた「ヌガーなんとか甘い!食べてみて。」

りょう「え、甘。コーヒー飲む?」

あなた「ううん、ミルクでいい。ドライフルーツたくさんだからちょうどいいし。」


…ちょうどいいんだ。こんな甘いのに。
今度連れて行ってあげよう。きっと喜ぶ。

プリ小説オーディオドラマ