目が覚めると、あたりはすでに真っ暗だった
今日は仕事だし、すぐに着替えなきゃ
それにしても
今回、ふぉいが少しおかしかった
なんか、目線も声も私に触れる手も
いつもと何か違ってて
独占欲、みたいなものを感じた
めちゃくちゃ嬉しいんだけどね
まだ気持ちよさそうに寝ているふぉいを見ると
愛おしくなる
いつまで続ける気だ、なんて言われても
こうやってしか、彼と関係を持てないから
会いたいって言うには、こうやって
セフレとして体を求めるときにしか使っちゃダメでしょう
なら告白すれば?って?
簡単にできるわけないじゃん
仮に彼が私を受け入れたとしても
普通よりも何倍も傷つくって分かってるんだから
1人で舞い上がって、バカみたい
なんて言うんだろうよ、私は
そう呟くと、気持ちが溢れて
まだ眠る彼の唇にそっとキスをする
ピクリとも動かず、気持ちよさそうに寝ている
一粒、私の涙がふぉいの頰に落ちた
すると、腕を強く掴まれた
まさか、起きてた、?
ならっ、あの言葉も聞いてっ……!!!!
振り向くと、ふぉいがちゃんと目を開けてこっちを見ていた
どういう顔すればわかんない
どこを見て、何を言うのか
確実に顔が赤くなってることはわかる
彼の視線が、あまりにも真剣だから
ぐいっと引き寄せられ、次は私がキスされた
いまキスしないで…
それじゃかまるで…、
うん、なんて言いたい
だけど、彼と愛し合ってそのあげく
捨てられてしまうのは、怖い
捨てられたら、会えない
好きな男なら、信じる価値あるかも
ていうか、好きな男なら
信じないとおかしいか
嬉しそうに笑う彼の笑顔は幼かった
end
次は〜〜〜〜…
DJ銀太ぁ☆てれってってっレッツゴーぉぉぉぉぉ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。