あの日から私の人生は
ちょっとずつ変わっていった
中2の夏
私はずっと気になっていた
山田先輩に告白した
部活は違ったけど委員会が一緒で
気づいたら目で彼を追っていた
友達に話すと
「あなた、山田先輩のこと好きなんじゃない?」
と言われ、そこからだんだん意識し始めた。
山田先輩は優しくてかっこよくて
少しおっちょこちょいなとこにも
子供みたいに無邪気なとこにも
一つ一つの仕草にも
いちいちキュンとした
あの日
委員会の活動として
体育祭の後片付けをしていて
山田先輩から
「一緒に帰らない?」
と誘われた。
断る理由なんてなくて
一緒に帰っていたら
先輩への気持ちを伝えたくなって
何も考えずに想いだけを伝えた。
付き合えるなんて
微塵も思ってなかったし
伝えるだけで精一杯だった。
それに、
山田先輩には
校内に沢山ファンがいたから
付き合うなんて考えてもいなかった
ただ、想いを伝えたかった。
という事で私は山田先輩と
お付き合いすることになった
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。