「ひな〜、明日だけどお誕生日おめでとう!これプレゼントっ」
「あっ天毬君…!ありがとう!」
後ろからギュッと抱きしめてきたのは琥幸 天毬君。天毬とは入学した時から仲良くなり、今では困った時は助け合う大切な親友だ。
ぽんぽんっと頭を撫で返せば笑顔になる。
「毎年ありがとう〜わぁっ、お弁当バックと折りたたみ傘…!2つとも古くなってて変えたかったから凄く嬉しい…!」
「っ!良かった。ひな、これからも一緒に頑張ろうね、これからもずっと…えと、親友でいてくれたら嬉しい」
顔を赤らめて天毬が言う。
「もちろんだよ!」
「っとー、いたいた。雛明日誕生日だろ、おめでとう。俺からのプレゼントは明日家に届くと思う」
「え!?届くの…!?ありがとう、ほんとにほんとに嬉しいよ」
凄い優しい友達に恵まれたものだ。
僕、天ノ雛は8月23日生まれで、明日誕生日を迎える。
「今日の夜から明日一日中楓馬のものだからな、今日お祝いしとかないとお前も大変だろうと思って」
「だから秋季と話してたんだ〜」
「今日から土日ふぅ〜君がお泊りする予定だった…!気遣ってくれてありがとう!」
(早くふぅ〜君に会いたいなぁ…なんて)
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▽▽
明日はひなさんの誕生日だ。恋人として初めて祝う日。沢山の愛してるを伝えたい。
「今日から楽しみだな〜」
今日の夜から一緒に泊まるから、0時丁度に俺が一番最初に祝うことができる。
まずはおめでとうって言って、それからプレゼント渡して…。
プレゼントは一応用意してるけど、ひなさんの欲しい物をプレゼントしたいから、ひなさんの意見を聞く予定だ。
今の時刻は夕方の18時。
(早くひなさんに会いたい、抱きしめてキスしたい)
講義終わりにいつも思う言葉。
▽▽
「ふぅ〜君、どうぞ!」
「お邪魔します〜」
今日はひなさんの家で泊まる。
誕生日の一日前だからか少しそわそわしているひなさんは、とても可愛い。
▽▽
カチ、カチ、カチ…と一定のリズムで刻まれる針が示す時刻は23時55分。
色々なことを話していたらあっという間に時間が過ぎていた。
これからずっと、ひなさんを一番最初に祝えるんだよな…と改めて考えると嬉しくてたまらない。
優しくてしっかりしてるけど心配性で不安な時は涙目になる所。他にも全てのひなさんが大好きだ。
(でも年は抜かせないんだよな…)
俺は年下だから、ひなさんに甘えてしまう時もある。
でもたまには俺もリードしたい、とか思ったり。
嗚呼、あと1分で23日だ。
改めて、愛を伝えよう。
カチッ。
「ひなさん、誕生日おめでとう。これからもずっと一緒だよ?愛してる。」
実は明日は!!雛の誕生日なんです〜〜!!!!おめでとう雛〜!!!!!!
茶々丸は沢山祝う予定です。
次回はこの続きを書こうと…!!
因みに
楓馬 10月4日
雨月 9月12日
晴向 7月22日
天毬 12月6日
叶紬 4月16日
が誕生日です。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。