息を切らして琥珀が家に帰ってきた。
そんなに訳話すのに必死になるのかよ。
本当は…出ていって欲しくないし、1人になんてなりたくないけど…琥珀の為だから。
ガッ!っと肩を掴まれ壁に追いやられる。
こんなに怒ってる琥珀は初めてだ。
なんでそんなに怒ってるんだ…?
ふぅ…と息を吐き、琥珀が俺を見つめる。
訳を話されても俺はちゃんと聞こえたから。
でも琥珀は嘘をついたことがない。
琥珀が嘘をつかないって知ってるけど…でも…
さっきまで止まっていた涙がまた溢れ出す。
ダメだ、こんな姿見せたら…
急いでしゃがんで顔を隠す。
ぼろぼろと涙が止まらない。
俺の勘違いだと気づき、身体の緊張が少しずつ解れていく。
そんな…そんなこと苦しそうな顔で言われたら…俺も苦しくなるじゃねぇか。
優しくぎゅっと抱きしめられ、ぽんぽんと背中を撫でられる。
ずっと別れるってことばかり考えて冷静に考えられてなかったのは俺の方じゃねぇか。
…気の抜けた口からぽろぽろと本音が漏れ始めた。
あぁ…情けねぇ先輩だ。…ずっと我慢してたのに…口からどんどん出てしまう。
こんなこと言ったら迷惑かな。
顔を上げ、琥珀の目を見て想いを伝える。
甘い…甘いキスをされる。
落ち着いた時は素直になれねぇけど…
今日くらいは…心の底から笑えそうだ。
愛を伝え、静かに笑う__
今回で最後になるって言ってたんですけど、次回が本当に最後になりそうです〜!!ごめんなさい!!
日常でこんなに愛を伝えたこたは初めてだと思います。琥珀とこたの愛が凄く伝わる回だったんじゃないかと思っています。次回こそえちえちです。久しぶりにエッチコンロ点火しちゃいましょう。
いいね、お気に入り登録、コメントありがとうございます!!とっても嬉しいです!!
次回もお越しください〜!!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。