–another story–
俺にとってこたさんは先輩で、泣き虫だけどそこが可愛い天使のような存在。毎日夢に向かって頑張っているけれど、疲れた時は俺にべったりで甘えん坊になる可愛い可愛い"恋人"__
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今年の春からこたさんの大学へ行くことになるため、一人暮らしが決まった。
早めに部屋を探さないと良い物件が見つからないから最近は毎日物件の書類とにらめっこ。
物件の書類を見ている時、こたさんが毎回何か言いたそうにこちらを見てくるのは気のせいなのだろうか。
こたさんは嘘が苦手で、反応が分かりやすい。拗ねる時やもぞもぞしているときは恥ずかしい時か自信がない時か不安な時。
この間だって…
2人でカフェに行った時、隣の席に座った女の方とその子供を見てこたさんが言った言葉。
『いいですよ』
許可を得て優しく子供を抱っこをするこたさんの姿は、将来保育士になっている姿を映したようだった。
『本当に子供がお好きなんですねっ』
『あら!素敵ね、あなたみたいな方には安心して子供を預けられそう』
–帰り道–
俺の言った言葉を聞いて、何か言いたそうな様子で俯いた。
(この顔は…不安な時か拗ねてる時かな…)
そういう時は優しく聞いてみると素直に教えてくれる。そういう所もこたさんの可愛い所。
優しく頭を撫でて質問する。
涙目で伝えてくるこたさん。
(あぁ、これは俺が悪かった…)
今の言葉は本当に可愛いかったから口に出てしまっただけで、子供が欲しいとかそういうことを考えて言った言葉ではない。だがこたさんはそういう些細なことも心配する。周りのことを心配してくれる優しいこたさんだからこそ不安になるのだろう。
ぎゅっと抱きしめる。
上を向いたこたさんにキスをする。
顔を赤らめて俺のキスに答える姿は堪らなく可愛くて。
こたさんはこういう時、いつも驚いてから顔を赤くして、目を逸らしたかと思うと思い切り抱きついて笑顔でこう言う。
これがこたさんなりの"良いよ"って意味。
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–今–
(うーん、たまにもじもじする時があるんだよな〜)
家賃や部屋の中を確認している時、視線を感じる。この間みたいにまた何か言いたいことがあるのだろうか。
下を向いて言うか言わまいか迷った後、覚悟を決めたかのように近づいてくる。
驚きの発言に間抜けな声を出してしまった。
貴方って人は本当に…!
俺が嬉しいって思うことをいつも言ってくれる。
がばっ!!と思い切り抱きついてしまう。
ぽろぽろと自然に涙が流れてしまう。
むぎゅーっと抱きしめてくれる。
そして幸せそうな顔で__
こたさんといる時間は楽しくて幸せで…。これからもずっと一緒に。
そしてこれからも幸せな日々を過ごすんだ。
素直になるのが苦手で、だけど一生懸命気持ちを伝えようとしているこたさんは愛おしい。
昨日晴雨の小説と一緒に書いてたこはこたの緩めの小説でした。琥珀目線です。琥珀目線ではこたのことを詳しく知ることができます!!
あの後、一緒に暮らす時のルールを決めました。
こたが決めたルールの中に、"週に一回は一緒に料理を作ること"、 "俺が誘った時は一緒に寝ること" と書かれていたそう。
こたなら、琥珀ならこう言うことルールにしそう…というものがあればコメントで教えてくださると嬉しいです。
いいね、お気に入り登録、コメントありがとうございます!!次回は!晴雨です!!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。