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第13話

雨とレインコート。2
子羊に失恋しても雨月は笑ってばかりだった。笑って笑って涙を見せずに悲しい気持ちを笑いながら話す。見てて一番辛かったのが、雨月が何食わぬ顔で子羊と喋っている時だ。本当に強くなったと思う。昔だったら逃げ出している。



▽▽
1ヶ月が経ち、雨月の気持ちも落ち着いた頃。
最悪な事が起こってしまった。
その日は雨月と帰る約束をしていたが、課題を出し忘れていたので教授の所に向かった。俺がくるまで図書館で待ってると言ってくれたので、急いで課題を渡しに行き、図書館の前に来た時だった。
やけに静かな図書館の中から聞こえる雨月と子羊の声。

「もうこの際言っちゃうんだけどさ?ひなさんすっごいエロいの…無自覚の誘いってやつ?俺止まんなくなっちゃうから…」

「えー?無自覚って一番嬉しいじゃん?本当に相手のことを求めてるから言ってるんだからさ」


(っ…!!)
子羊は雨月のことを友達と思って話しているんだと思うが、雨月にとっては本当に苦しいだろう。

–恋した人の恋愛相談を聞くなんて–


雨月は態度を全く変えず淡々と相談に乗っていた。俺は図書館に入る事が出来なかった。


しばらくして、会話が終わったのか子羊が図書館から出てきた。


「あっ月上、もしかして雨月と約束あった…?ごめん、相談のって貰ってた…」

「いや、俺は大丈夫だ。子羊も約束があるんだろ?早く行ってやれ」

子羊が去るのを見た後、すぐに図書館に入った。


「ごめん、雨月。少し遅れた……っ!」






本当に久しぶりだった。





–雨月が涙を流している姿を見るのは。–




ギュウッと俺に抱きついてきて、涙を流す。ずっと我慢してきた気持ちが涙となって流れ出る。


–俺のものになったら、こんな気持ちさせないのに–

「…なぁ雨月。いつになったら俺のことみてくれんの?」

何年も我慢してきた俺の口から自然にでた言葉だ。


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▽▽
涙が止まらなくなって、苦しくなって、晴向の暖かさをもとめて抱きしめたら俺のこといつ見てくれんのって。

「それ…はっ…どういう?」

「お前のことが好きだったんだよ、中学の頃から。でもお前男に色々されてたから幼馴染の俺にも好きって言われたら怖がると思って言ってなかった。なのにお前ときたら子羊に恋するし」

…こんな晴向を見るのは初めてだった。今までの気持ちを俺に沢山ぶつける。

「子羊に告白するかと思ったら失恋して、今……お前泣いてるから……俺どうすればいいんだよ…」

「ごめん…」

「謝るのはこっちのほうだ」

「え?」



–チュッ–


晴向がキスをしてきた。それは優しくて、暖かくて。

「……やっぱり今日一緒に帰れねぇ」


そう言って去った。


「っ……なんで…俺こんなに恥ずかしいのっ…」


その日から晴向が俺を避けるようになった。