「ゆっくり動くねっ…」
楓馬はそういうとゆっくり腰を打ち付けてきた。
–ズンッ–
ぱんっぱんっぱんっ
腰を打ち付ける速度があがる。
ギュウッ
突然雛が楓馬に思い切り抱きつく
ズチャッズチャッズチャッ
ふぅ〜君の気持ちいい…奥…当たって。何も考えられないっ
求められるキス。楓馬にとっては物凄い刺激だった。
–ドクンッ–
初めてのそれはとても気持ち良かった。何も考えられない。求めて、求めて、求めて。
次の日
–あぁ、あの2人はくっついたんだな–
朝、仲良く歩く楓馬と雛の姿を見て思う。
「…おめでとう、俺の好きな人」
そう、好き……だった。俺が好きだったのは楓馬。男なのに恥ずかしがらずに子供達に絵本を読んでいる姿を見てから好きになった。
「ぜーんぜん俺のことなんか見てなかったもんねぇ」
知っていた。俺は友達で、それ以上のことは絶対に叶わないことを。
友達の少ない俺に話しかけてくれたな。
「ははっ、ねぇ晴向、また友達へっちゃった。」
「俺はずっといるけどな」
夜天 雨月、悲しい片思いで終わらせた人の名前だ。
まだまだ楓馬と雛のお話は続くので見ていただけると嬉しいです〜!!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。