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2021/07/29

第3話

♯2
目を閉じてどのくらい経っただろうか。

目の前が急に開け、眩しくて目を細めた。


だんだんと目が慣れてきて、まず体の怪我を確かめた。

何故か怪我が1つもなかった。

学校の制服も、スカートのポケットに入っていたスマホも、何一つとして傷ついていなかった。


『どうして……。』

私は車にはねられて──


その時、遠くで大きな爆発音が鳴り響いた。

初めて周りを見回すと、後ろは森。

前方にはヨーロッパの街並みのように、洋風な家が立ち並んでいた。

そして、先程爆発音が聞こえたと思われる場所からは煙が立ち上り、人々の悲鳴が聞こえた気がした。








『ここは、日本じゃない。』

理解出来なかった。

人は頭では理解できないことがあると、脳がキャパオーバーをしていまい、何も考えられなくなるのだろうか。

私はしばらく呆然と、街を見ていた。

しかし、はっとして、慌てて街の方へ駆けて行った。

街の中心部付近と思われる場所に向かうと、家が粉々に吹き飛び、周りの人々は逃げ惑っていた。


『ハァッ…ハッ……。』

息を切らしながらも、目の前の状況を理解しようとした。

周りの人の会話を聞けば、およそ日本ではありえない事態が起きていることを悟った。


「どこかの国が戦争を仕掛けてきたんだ!!」

「早く避難しないと!」



"戦争"


初めて、ここに来たことが間違いだと知った。

もうすぐにでも敵国の兵士が来て、人々を構わず刺していく。


そんな声が聞こえた。


『(逃げなきゃ。)』

そう思うのに、足が動かない。

生まれて初めて、心臓が痛くなるほどの恐怖を覚えた。

鼓動が早くなる。

冷や汗が伝った。


「──!──!!」


『!!』


周りには、先程までいた人々は、誰一人としていなかった。

その代わりに、低い男の声が複数聞こえてきた。


私はようやく走り出した。









──が、すぐに立ち止まる。


「た、助けて!」


子供の声だった。


周りの瓦礫を見ると、足が挟まって動けなくなっている子供がいた。


『っ!…今助けるからね!』


私はすぐに駆け寄って、瓦礫を退かし始めた。

男の声は近くなってきている気がしたが、最悪私はどうでもいい。

絶対にこの子を助ける。


泣きじゃくる子供を励ましながら、瓦礫をどかすと、子供は動けるようになった。


「…あ、ありがとう!」

怖かったね。

よく頑張ったね。


そう声をかけた。

私は瓦礫の中から、護身用と思われる銃を手に取り、子供に言った。


『あなたは早く皆が逃げた方向に逃げて。全速力で。』


「──お姉ちゃんは…?」


息が詰まる。


銃を手に取ったのは、男の声がすぐそこで聞こえたから。


間に合わないのだ。


『私はすぐに追いつくから。もしまた会えたら、このマフラーが目印だよ。』

と、マフラーを指さして言った。

「っうん!」


子供が遠くに行ったことを確認すると、銃声が鳴り響く。


「そこにいるのは誰だ!!」


銃なんて使ったことない。

私は、砂埃が消えるのを待った。



バァンッ!!




静かな街に、1つの銃声が鳴り響く。


















---------✁︎キリトリ✁︎--------

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