中也さんの部屋に着くや否や、
私はまず相談をした。
「考えもなしに飛び出してきたのか?」
と笑う中也さん。
「でも....」と中也さんが口を開く
中也さんの口からは、意外な名前が挙がった
かと言って、
乱歩さんがこの場所を特定するのも時間の問題。
探偵社を守るには、もう私が死ぬしか....
そう訴える中也さんの目は真剣で、
まっすぐ私を見つめていた。
中也さんのその言葉に、私は強く決意した。
中也さんが買い物に出かけてからしばらくした頃、
インターホンが鳴った。
も、もしかして乱歩さん?!
いや、宅配の人かもしれない
うんきっとそうだ
インターホンを覗くと、
帽子を被った人が立っていた
「宅配便でーす」
なんだ宅配便じゃん、ビックリさせないでよ
扉を開けて、荷物を受け取ろうとすると....
男がそういうと空間から銃口が飛び出した
私はその男に連れられ、部屋を出た
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!