第11話

No.9 & 宣伝
281
2026/08/11 02:48 更新





インターン最終日の朝。





事務所の空気は、




いつもより少しだけ静かだった。


サイドキック
今日でラットとお別れか



サイドキックの一人が笑いかける。

あなた
お別れって言い方やめてくださいよ。出戻り前提でお願いします


サイドキック
図太




軽口を返しながらも、




あなたの下の名前の胸は落ち着かなかった。




“インターン終わるまでに答えを”




あの夜の約束が、




ずっと頭の隅に引っかかっている。







昼過ぎ、




一区切りついたタイミングで、




ホークスが声をかけた。



ホークス
ラット


あなた
はい



ホークス
ちょっと、上行こっか







窓が開き、いつものように風が吹き込む。




屋上に出ると、




雲ひとつない空が広がっていた。




ホークス
インターン、おつかれさん





ホークスが、いつもの調子で言う。




あなた
おつかれさまです。楽して強い現場見学ツアー、最高でした




ホークス
やめて、そのタイトル。変なパンフレットできそうだから








笑い合いながらも、あなたの下の名前の手は汗ばんでいた




今、言わなきゃいけない。





約束だから。




自分で決めたから。




でも、声が喉に突っ掛かって出ない



ホークス
で、どう?答え







さりげない声色で、核心に触れられる。








ホークス
推し以上か、尊敬止まりか。
ホークス
今日が締切だったよね






わかっていた。だからこそ、怖かった。





あなた
……ホークス


ホークス
ん



あなた
一個だけ、無茶言っていいですか






思わず出た言葉に、自分で驚く。




ホークスは、少しだけ目を瞬かせた。




ホークス
内容次第



あなた
締切、数日だけ延長してほしいです






言ってから、風の音がやけに大きく聞こえた。






あなた
雄英戻って、みんなの前で、一回ちゃんと自分の気持ち言いたくて。

あなた

それしてからじゃないと、“半分ごまかし”の答えになりそうで







いつも笑って逃げてきた自分の癖を、




今だけ封印する。





あなた
ここで言えたら一番カッコいいって、頭ではわかってるんですけど





苦笑しながら、胸に手を当てた。






あなた
クラスの前で、ヒーローとしての夢と、ホークスのことと、
あなた
両方ちゃんと宣言してから。改めて、ここに答え持ってきたいです








風が、二人のあいだを抜けていく。




ホークスは、少しだけ空を見上げた。






ホークス
ふうん






短い相づち。





ホークス
その“無茶”、けっこう面白いね






口元がゆるむ。






ホークス
締切延期ってさ、大人からすると一番言われたくないやつなんだけど



あなた
ですよね……




ホークス
でも






彼は、あなたの下の名前の額を指先で軽く弾いた。





ホークス
そういう“面倒くさい真面目さ”、嫌いじゃない


あなた
面倒くさいは余計です








とっさにツッコめたことで、少しだけ緊張がほどける。








ホークス
いいよ。延長戦、認める


あなた
ほんとですか



ホークス
うん。ただし







ホークスの目が、ほんの少し真剣になる。





ホークス
“みんなの前で言う”って約束、破らないこと。
ホークス
ごまかして笑って、そのまま流したら――その時は不合格ね




あなた
それ、一番厳しい条件じゃないですか




ホークス
君にはそのぐらいでちょうどいいでしょ


あなた
……わかりました。ちゃんと、やります




ホークス
楽しみにしとく












ホークスは、それ以上何も聞かなかった。




その代わり、




背中の翼が大きく揺れて、




いつもの軽い笑みが戻る。









ホークス
じゃ、最終日の仕事はここまで。
ホークス
残り時間は“将来の推し活計画会議”でもしてなよ、頭の中で







あなた
そのワードのせいで、余計ややこしくなるんですけど






風が、二人の笑い声をさらっていった。


























数日後。





ホームルームのあと、「インターン報告会」




という名目で、




一人ずつ前に出て話す時間が設けられた。








相澤消太
次、霧雨





相澤の一言で、教室の視線が一斉に向く。




あなた
はい






教壇に立つと、心臓の音が耳の奥で響いた。




“みんなの前で言う”




ホークスと交わした約束が、背中を押す。





相澤消太
霧雨、インターン先は?







相澤の問いに、あなたの下の名前は深呼吸してから答えた。









あなた
ウィングヒーロー、ホークス事務所です





ざわ、とクラスが沸く。







上鳴電気
やっぱホークスかー!







上鳴が肩を叩き、芦戸が目を輝かせる。






芦戸三奈
で、どうだった?





切島が身を乗り出す。




切島鋭児郎
楽して強ぇって感じか?


あなた
そうだなあ…






あなたの下の名前は、ほんの少し笑ってから続けた。





あなた
“楽してるように見せて、頭フル回転で動いてる人”でした






その一言で、教室の空気が少し変わる。




 
あなた
ヴィランとの戦闘のときとか、羽根で全部カバーしてるように見えるんですけど
あなた
その裏で、人の流れとか、空気の乱れとか、細かく見てて








自分の手を、無意識に握りしめる。








あなた
私は、風の個性で、その“乱れ”を見つける役を任されて。
あなた
怖かったけど……めちゃくちゃ、うれしかったです









戦闘の一場面が、頭をよぎる。









あなた
で







あなたの下の名前は、一度言葉を切った。




クラスの視線が集まる。





喉が乾く。





ここからが、本題だ。






あなた
インターンで、一個だけ決めたことがあります









飯田が真剣な目で見つめ、




お茶子が静かに頷く。







あなた
私、ホークスのことが好きです








教室が、しんと静まり返った。








あなた
ヒーローとして、すごく尊敬してて。人としても、かっこよくて。
あなた
最初は、完全に“推し”でした









芦戸が「知ってたー」と小声で言い、周囲がくすっと笑う。










あなた
でも、
あなた
インターンで隣に立たせてもらって。

あなた

一緒に現場に出て、人助けして、戦って
あなた

気づいたら、“推し”じゃ足りないぐらい、好きになってました








自分で言って、顔が熱くなる。








あなた
だから私は、ヒーローとしてもっと強くなって。
あなた
いつかちゃんと胸張って、“あなたが好きです”って言いに行きたいです









爆豪が、ふっと視線をそらす。






爆豪勝己
……ヘラヘラしてるだけじゃねぇってわけかよ











ぼそっとした声に、あなたの下の名前は苦笑した。








あなた
もちろん、ホークスがどう思うかは別問題です。
あなた
それに、ヒーローとしての夢の方が、途中で負けちゃったら意味ないんで










言いながら、自分に言い聞かせる。









あなた
だから、これからも雄英でちゃんと鍛えて。
その上で、
あなた
“ホークスさんの隣に立ちたい”って気持ちを、大事にしたいです

















それが、自分なりの答え。




ヒーローとしての未来と、




恋心を、




どっちか選ぶんじゃなくて。





両方抱えたまま進むって決めた。




少しの沈黙のあと、




クラスのあちこちから声が上がる。
















切島鋭児郎
なんだよそれ、めちゃくちゃ青春じゃねぇか!







切島が笑い、



お茶子が




「あなたの下の名前ちゃん、かっこいい」




と目を潤ませる。











飯田天哉
霧雨くんの志は、非常に雄英生として模範的だと思います!








飯田が、いつもの調子で腕を振り回す。











芦戸三奈
あなたの下の名前、ちゃんと言えたじゃん!









芦戸が抱きつき、




上鳴が「続報待ってるからな」とにやにやする。




あなたの下の名前は、照れ笑いを浮かべた。





あなた
だから、みんな。もし将来、私がテレビで“ホークスと一緒に飛んでたら”









少しだけ、先の夢を口にする。










あなた
その時は、“あーあの時のあれかー”って笑ってください




 






教室いっぱいに、笑い声が広がった。




その中心で、あなたの下の名前の胸の中には、




風がひとつ、静かに吹き抜けた。




“みんなの前で言う”




約束は、果たした。




あとは――あの人に、ちゃんと届けるだけだ。





















初めての宣伝交換です…✨
ありがとうございます!!





こちら、ヒロアカと、文ストのオーバークロスの夢小説です‼️‼️私何気に好きなんですよね…🫶🏿💭


なんと、ヒロアカの世界に生まれ変わるんです!!そして、A組に転入しちゃうんですよ😭💖設定細かいし、おふざけ要素満載でめためた沼りました


一話一話が読みやすくて、キャラが頭に入ってくるから没入感半端ないの‼️‼️だから、絶対見ておいで!!








































最終話まであと11話です♡

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