前の話
一覧へ
次の話

第3話

真相。
23
2020/03/24 23:35
同日夜。
後始末をする天月とぐったりする先生。
「結局何でこんな事されたんだ?俺は…」
「…だって先生が…」
「あ?」
「昨日!先生が俺に内緒で別のやつと買い物してたの見ちゃったんだもん!」
「昨日?…あー…」
先生の手を解きながら天月は言う。
先生の手に痕がつかなかった事に安堵した。
「はぁ…天月、リビング見てこい」
「え?」
「いいから。早く行け」
気だるそうな先生に言われて天月は立ち上がってリビングに向かった。
扉を開けるとーー。
「…え?」
お祝いする準備がされていた。
「先生これって!?」
「…まだ途中だったから待てつったのに…誕生日だろ」
後ろからゆっくり歩いてきた先生がため息混じりに言った。
「覚えててくれたの!!?」
「あんだけずっと言われてりゃ覚えるわ!…で、ほら」
「え?」
目を輝かせる天月に顔を背けながら先生が綺麗な包装の箱を差し出した。
「昨日はそれを買いにいってたからダメだっつったんだよ」
「俺のため?」
「他に誰が居るんだよ」
「…でも」
「因みに」
天月のトーンの下がった声に先生が声を被せる。
「天月、お前が見た奴は、たまたまそこで会っただけで直ぐに別れたぞ」
「そうなの!?」
「好きな奴のプレゼントを別の奴と探すつもりねえよ」
呆れた声の先生。
でも天月は聞き逃さなかった。
「好きな奴って言った?今!」
「!い、言ってない…」
「言ったよね!?」
「言ってない!それよか飯にすんぞ!」
先生が慌てながら言った。
「先生~言ったじゃん~」
「…嫌いな奴にあんな事させたり、嫌いな奴の為にわざわざこうやって準備したりしねえよ」
耳まで赤く染めた顔を背けながら先生が言った。
天月はその言葉とわざわざ選んでくれたプレゼントを見て微笑う。
「先生やっぱ大好きっ!」


この後夜もお楽しみだったのはまた別の話。


(終)
(後書き)

妄想ヤバくて大変です←
中途半端な感じすみません~💦

プリ小説オーディオドラマ