悪魔は消えて、危険なことはもうなくなった。
今は、人間と魔女の交流がとても多くなった。
俺は今、一人暮らしをしている。
もう、23歳の大人だ。
ピーンポーン
誰か来た。
ガチャッ
そこには、すっかり大人になって綺麗になっているサララの姿があった。
俺は支度をし、サララと一緒に外へ出た。
そして、お墓へ向かった。
そう、ここはルルの墓だ。
サララはお墓に話しかけた。
そして、俺たちは花を添え、お墓を綺麗にした。
そう言ってお墓を離れた。
俺らは、俺の家に向かった。
俺は引き出しの中から、杖を取り出した。
ルルの杖だ。
ロロ。それはこの赤ちゃんの名前。
ルルが死ぬ直前に、呪文を唱えて赤ちゃんと手紙を残してくれた。
俺は深々と頭を下げた。
たしかに、ルルの声が聞こえた。
すごく、優しくて懐かしい声。
俺たちの未来は、絶対に幸せにするよ。
見ててくれよな、ルル。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!