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ころんside
これはある打ち上げの日のこと
すとめもが終わり、みんなでお酒を飲んでいた
なーくんが切り出す
みんなだいぶ出来上がっていて、僕は今日はあまり酔わなかった
すると、莉犬くんがある提案をする
本当は行きたいけど、たぴちゃんのご飯をまだあげていない
飢え死にする前に帰ってあげなきゃな
るぅとくんが珍しく僕を煽る
この子は今メンバー1酔っているのではないか?
みんなが心配そうな顔で僕を見送ってくれた
あいつらまじ過保護すぎ…僕は幼稚園児かってのw
そう思いながら僕は店を出た
前まではあんなにむしむしじめじめと暑かったのに
9月の下旬の今では夜が肌寒い。
僕はひとつ身震いをして、帰路をフラフラと辿った
店を出てしばらく歩いた頃
ふいに肩を叩かれ、びっくりして振り向くと
そこには見知らぬ40代くらいの男性がいた
そのおっさんは僕の腕を掴むと、強引に引っ張った
おっさんからはすごいお酒の匂いがした
僕よりも力が強く、抵抗も出来ずじまいだ
ついカッとなって口が悪くなってしまった
おじさんは一瞬顔を歪め、またすぐに気味の悪い笑顔を浮かべた
おっさんの手の力が強まり、僕は顔を歪める
そのまま僕は路地裏に連れ込まれ、壁に手を固定された
おっさんの気持ち悪い顔が近づいてきて、僕の唇と重なる
強烈な酒の匂いと、気持ち悪さで吐き気が押し寄せる
僕は苦しくなって、隙をついて腹を思い切り蹴ってやった
手を固定され、キスもされていたため
力が入らず、弱々しい蹴りだったが
おっさんが僕を睨んだ。背中に冷たいものが走る
今のうちに逃げなきゃ
そう思うけど、腰が思うように立たない
おっさんは僕を押し倒し、いつの間に出したのか
立ち上がったど太いモノを僕の口に押し当てた
顔を逸らすが、すぐにもとに戻され、強引に口の中へ咥えさせられた
ズポズポとおっさんは容赦無く腰を振る
僕は気持ち悪くて、今にも嘔吐しそうだった
ドピュドピュッ
僕は、その苦く、臭いモノに耐えきれずに嘔吐した
チロチロチロリン♪
この音は…スマホの着メロ…!
僕はポケットからスマホを取り出したいが、身動きが取れない
するとおっさんがその汚らしい手で僕のポッケからスマホを取り出した
なーくん!確か今僕以外のメンバーと他の所に飲み行って…
と、おっさんが電話に出る
プツンッ
ドカーーンッ
僕は一瞬の出来事に頭が追いつかない
これは理解しようとしても無駄だと分かったところで聞くのをやめた
一体ジェルくんは何者なんだろうな
アイツもう人間じゃねーわ。うん
莉犬くんがすごい勢いでこちらへ走ってきた
ジェルくんが指をバキベキボキっと鳴らす
こんな怖い顔のジェルくん見たことないや僕
なーくんが路地側を指さした。その方向を見ると…
うん、見なかったことにしよう
この人たち普通にヤベーよ
皆さん、これが配信者の裏側です
るぅとくんが満面の笑みでこちらに駆け寄ってくる
るぅとくん、僕はもうあの光景がトラウマだよ
僕の腰………おつぷり──────
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。