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ころんside
この間るぅとくんとえっちなことをしてからはや1週間。
あの時また今度続きしてくれるって言ってたけど…
今度っていつなんだろう。
僕はベッドの上で寝返りをとった
そして枕元のスマホを手に取ると、るぅとくんに電話をかけた
プルルル、プルルル、プルル…ガチャ
少しの間があり、るぅとくんは答える
プツンッ
僕は泣きそうになって、急いで電話を切った
るぅとくんは僕なんかより作業の方が大事なのかな…
って、これじゃまるでめんどくさい彼女みたいじゃん!
………まぁ、実際そうなのかもな
僕は投げやりになって大の字でベットに転がった
そのまま寝ようと思ったが、なんだろうこのモヤモヤは…
もしかして僕………
欲求不満…?
そう思うと一気に身体がゾクゾクっとして、身体がるぅとくんを求めだした
僕は無意識に玩具の入っている箱を漁って
るぅとくんが僕にいちばんよく使うものを取り出すと
僕はローションもなしにそのまま玩具をゆっくりと入れた
太くて長いソレが僕のナカでブルブルと暴れる
快感に身をよじらせるが、やはり何か足りない
満たされないのだ
あの悪戯な声と優しい匂い
そして容赦無く奥を突くソレ
僕はイけないまま、るぅとくんの名前をひたすら呼んだ
寂しくて、虚しくて、僕は孤独な部屋で1人、
無機質な機械音と、共に嗚咽を漏らした
─るぅとside
さっき僕がMIXに追われ、手をせかせかと動かしていた時。
ふと、聞きなれた着メロが聞こえてきた
僕は慣れた手つきで電話に出ると、相手は愛しの彼女、ころちゃんだった
どことなく甘えるような声でころちゃんは言った
もちろん今すぐにでも会いたい。
MIXももうすぐ終わりそうなため、後で行くと言えばいいのだが
ころちゃんが寂しがってる時に僕が来たら
可愛い反応をしてくれそうだから、僕はごめんなさいと断った
ころちゃんは早口で明るい声で言った。
でも隠しきれていない。彼の声が震えている…泣きそうになっている事を
僕はころちゃんを引き止めたが、プツッと虚しく通話は切れた
僕はMIXなんて忘れて、財布とスマホを持って家を出た。
ころちゃんをあんなに寂しくさせてたなんて…
僕は終電なんかどうでも良くて、走って駅に向かう
走る度に、財布につけたお揃いのストラップがチャリッと鳴った
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。