第22話

親友だって思ってたのに…(実話〇)
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2019/03/03 01:49
汐穏
よっしゃ〜!
汐穏
あなた、そこ守れよ!
あなた

うっ、うん!

晃太郎
よっしゃ!
汐穏
ハイパス!
先生
ピピーッ!そこアウト!
クラスメイト
はぁ?先生うっざ〜
先生
うざないしw
先生
チェーンジ!
晃太郎
やっとやなw
汐穏
あなた、俺と組む?
あなた

えっ…

あなた

ううん。晃太郎と組む。

晃太郎
おお。ええで。
晃太郎
おらっ!
汐穏
(なんだよ…あいつ)
先生
あなた!アウト!
あなた

はぁ…?

クラスメイト
はい、ドンマイwwww
ものすごい、悲しくなった。
私はその後も点が取れなかった。
不意にこう思ってしまった。
自分がいなくても、この世界は成り立つって。
先生
はーい。チェーンジ!
私はいつも前を守るけど…
でも…
麒琳
あなた、前行かへんの?
あなた

あっ…じゃあ行くわ。

和希
おらっ!
あなた

いった…

なにこれ…突き指?
こんな時、汐穏はいつも大丈夫?って声をかけてくれた。
でも今日は違う…
汐穏
やっぱ、和希ってすげーなw
晃太郎
体ちっちゃいのにな。
もう私のこと嫌いになっちゃったのかな…
そんなことを思いながら、後ろに行った。
前には男子が出てきて、見事にプレーを見せていた。
あなた

やっぱうちは要らんねんや…

そう思った時、ものすごく辛くなった。
そして涙が溢れてきた。
もちろん、汐穏は気づいてはいなかった。
あなた〜どうした〜ん?
あなた

…なんもないよ…

ほんまに?無理は禁物やで…?
あなた

ありがと。でもほんまに大丈夫やから。

…うん。分かった。
もう一回、汐穏に近づこう。そう思って、歩いた。
その時だった。
心臓がドクドク鳴って、しんどくなった。
ほんとは休みたかったけど、
汐穏に弱いところを見せたくなかった。
先生
チェーンジ!
あなた

はぁ…

あなた、やらへんの?
あなた

うん…

ボーッとしてたら、体育は終わっていた。
女子更衣室で着替えて外に出た時、
男子更衣室の中から、和希の声が聞こえた。
和希
俺、わざとあなたに当ててんで。
和希
悪いけど、あいつは弱いしw
あなた

親友だっておもっとったのに…

ガラガラガラ
晃太郎
あなた、今の聞いてたん?
あなた

うん。もういい。

昇太郎
あなた…
麒琳
あれ。
あなた〜
あなた

ごめん。1人で帰らせて。

麒琳
う、うん。
泣きながら走った。怒られる覚悟で。
もう自分なんていらないのかな。
クラスに戻って卒業式の歌の練習をした。
大好きだよ、歌う事。
けど、同じ班に汐穏がいるのが辛くて
歌えなかった。

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