第11話

2日目~永遠のような一瞬~
1,001
2019/12/01 03:56


あなたサイド
軋む扉を開けた先に衝撃的なものが映った
夢愛、愛


油断した。




パンッ パンッ パンッ
3…発…






一瞬時が止まった。
あなただけが動く…いや、感じる世界





ズンッという音を耳というより体そのもので聞いた。
振動が肉を震わせ、脳に届き、ようやく鼓膜がゆれる
霞んだ視界の中に2人の姿が見えた。
銃から上がる煙。飛び散る鮮血せんけつ。重力に逆らうことができず地に沈んでいく、妹達の姿。
あと少し。あと数十メートル先に倒れていく妹たちの姿を捉えた
あぁ……消えて行く……
二人の…瞳から………
輝きが…光が……消えて行く……
私はまた…大切なものを、救うことが…できないのか…?
重い。体が重い。流れ出る血が止まらない。
私はなにをしているのだろう…
腹部を打たれるなど…いくら防弾チョッキを着ていても…致命傷だ…
それにこの弾は…
ゆりが…走ってくる……
やめてくれ…お前は任務を遂行しろ…
この時、あなたは悟った。
自分は任務を遂行すらことができなかったのだと
この場をゆり一人でしのぐことなど容易ではない。彼らを、守ることはできない。



あぁ……まぶたが…重い…息が、でき…ない

意……識が───────












そして、再び時は動き出す。

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