どうしよう。何話そう。
さっきも普通に会話してたけど、いざちゃんと話せるってなったら何話したらいいかわかんない。
その後10分ぐらい、4人で適当な話をした時、純喜のお腹が鳴った。
あまりの音のデカさに3人とも大笑いしたが、大事なことを忘れていたのだった。
出ていく瞬間、純喜が一瞬ウインクをしたように見えたが、一体何に対してのウインクだ?
カップの蓋を取り外して、付属していた爪楊枝を刺して蓮に手渡した。
甘くて爽やかないい香りが広がる。
渋々リンゴを口に入れる。
そういえば、私この数日間のご飯の味覚えてない。
一気に2個を頬張って、幸せそうな顔をする。
次から次にリンゴを口に放り込んでいく。
あぁ、こんな普通の、何の変哲もない光景が、幸せだと思えるなんて。