今日は俺たちの中で1番大きな場所でのライブ
東京ドームで、新たな挑戦に一歩踏み出す

心臓が口から出そうになる
でも隣にいる美里は普段と変わらない様子だった

また無理してるかな？
美里は不安な事があると泣いちゃうから…

両手でガッツポーズをした美里に
俺はまた気持ちを読まれたのと、
美里に安心してため息をついた

俺はぽんぽんと美里の頭を軽く叩く

不服そうに唇を尖らせている美里に
俺は少し満足気に笑う

美里って実はツンデレだよな、と
小さな声で呟いた彼女を見て俺は先を歩いた












































ライブも前半が終わり、いよいよ後半戦に入った頃

ららちゃんの声に歓声が一気に湧く

会場の照明が消えて真っ暗になる中
ステージの中央にスポットライトが照らされている

そこからジャンプインして来たのは…

今日で一番会場の熱気が高まる

皆に囲まれるあなたに俺は1歩ずつ近づく

マイクを使わず、俺はあなたに言った

すると、少し泣きそうな顔をしてあなたは
マイクを口元からずらした

いい空気だったというのに、美里は
あなた目掛けて走って抱き締めた

呆れたように笑ったけど、凄く優しい目をして
あなたは美里の頭を撫でていた

やっぱり美里にとってのあなたはお姉ちゃんなんだな