無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第77話

番外編<ころんくん>
今日は戦だ


今日こそは僕が男だという所を見せてやる!
わこ
わこ
…ろん、ころん聞いてる?
僕はハッとして目線を少し下にすると
マップを持ったわこが僕を見ている
ころん
ころん
おう、なんでもねえ!
わこ
わこ
テンション高いね…楽しみにしてくれてたの?
ころん
ころん
や!別に!




事の始まりはつい先週──
わこ
わこ
ころん、ちょっと話したい事あるの
LINEの通知音が鳴ったと思ったら相手はわこだった
ころん
ころん
どーした?
僕たちはもともと幼馴染でずっと一緒にいた
そしてずっとわこを想っていた僕は
半年程前にようやく恋が実って恋人同士になった


といっても、幼馴染であることに変わりはない

少し照れくさくてわことデートに
行くぐらいしかまだ出来ていない
わこ
わこ
あのね、ママがネズミーのチケットたまたま貰って…それでころんと一緒に行けないかなと思って
ネ、ネ、ネズミーってあの、
某有名なオリエンタルランドのことか…!?
ころん
ころん
行ってやらないこともないけど
平然を装って返信する
わこ
わこ
ありがとう、また連絡するね
ころん
ころん
おん
僕は思わずベッドで拳をあげた








そこからあっという間にその日になってしまった

あまり恋人らしい事を出来てない僕が
今日は男だってわこに再確認させてやるんだ!
わこ
わこ
ころん、ころん
僕はわこに羽織っているシャツの裾を
握られて店に入れられる
わこ
わこ
これ付けて
そう言って渡されたのは
ころん
ころん
え、これ?
ネズミーランドのイメージキャラクターである
なっきーのカチューシャだ
ころん
ころん
やだよこんなの…
そう言ってわこを見ると
わこは上機嫌そうになっきーの恋人キャラ
なにーのカチューシャを鏡の前で付けていた
わこ
わこ
?付けないの?
僕の話聞いてないな…
ころん
ころん
貸して、会計してくるから
わこ
わこ
え、これは自分で買う…
そう言うわこを無視して2人分の
カチューシャを手に取りレジに進んだ

大人しく後ろに付いてくるわこに会計を
終わらせた僕はわこにカチューシャを付ける
わこ
わこ
…ころん不器用だから絶対髪の毛ぐしゃってなった
ころん
ころん
うるさいなぁ!!
ぐしゃぐしゃになった後ろ髪をとかした
わこ
わこ
…ありがとう
そっぽを向いたまま言ったわこに
僕は心臓が高鳴った
ころん
ころん
い!行くぞ!
おもむろに僕はわこの手を取った
わこ
わこ
う、うん
おいおい

これじゃ僕ばっかりが
ドキドキさせられてるじゃん…










ころん
ころん
最初どこ乗りたい?
わこ
わこ
ここ
わこが指を指す方を見てみると
ころん
ころん
ま、まじ?
そこには大きな建物があった

だけど周りにはお墓があったりと
明らかに雰囲気が嫌な感じがする



そう、わこは怖いものに強いし好きなんだ
わこ
わこ
ここ怖いって有名なの、だから入ってみたいな
目をキラキラに輝かせて僕を見るわこ
ころん
ころん
別に僕はこんなの怖くないから?全然入ってもいいけど、てか僕も入りたいと思ってたんだよね~
目を泳がせながら僕は強がる

わこと対照的に僕は怖いものが大嫌いだ




でもここで僕が我慢して怖がるわこに
「大丈夫?僕がついてるよ」とか言ったら
わこも少しはカッコイイと思うだろう
わこ
わこ
そっか、私初めて乗るから結構怖がるかもしれないけど…
ころん
ころん
そんときは任せとけ!
今にわこをドキドキさせてやるからな!


















わこ
わこ
ころん、大丈夫?
ころん
ころん
結果は惨敗だった

怖がる、とか言ってたわこは全然怖がらなくて
代わりに僕が騒いでいた


最終的に僕はわこの腕にしがみついていた
わこ
わこ
大丈夫、あれはフィクションだから
安心させるように真面目な顔で
わこは僕の肩に手を置いた


全然カッコイイとこ見せられなかったな
ころん
ころん
僕も、わこの好きなとこついてったから今日の最後僕が好きなアトラクション乗っていい?
わこ
わこ
全然いいよ
まださっきの怖さで心臓がバクバクしてるけど
僕達は次のアトラクションへ向かった















そうして閉園時間ギリギリになった頃
ころん
ころん
じゃあ僕が乗りたいやつね!これ!
今日の1番の目玉とも言えるそこに着いて
僕はぱっと指を指した

それはパーク内で人気のあるジェットコースターだ
わこ
わこ
これ私乗ったことない
ころん
ころん
まじ?楽しいよ
話していると乗り物が上から落ちてきて
乗っている人達の悲鳴が響き渡った
わこ
わこ
ほんと?皆叫んでるよ
ころん
ころん
だーいじょうぶだって!ほら乗ろ!



少し並んでからようやく乗り物に乗った

最初はストーリーを追っていくので
ジェットコースター感は感じられない

隣に座っているわこも楽しそうだ




終盤に来て一気に事態が変わり
乗り物が少しずつ上に上がっていく
僕はワクワクしながら隣を見る
ころん
ころん
わこ、そろそろ来る…
そこには

キュッと目を瞑っているわこがいた
ころん
ころん
…こわい?
僕は少し心配しながら聞くと
こくこくとわこが頷いた
ころん
ころん
じゃあ
僕は微かに震えるわこの手をキュッと握った
ころん
ころん
これで大丈夫だから
驚いたように目を開いたわこは僕を見つめた
わこ
わこ
ころ…
ころん
ころん
落ちるぞ!
僕が言った瞬間、
乗り物は下へ真っ逆さまに落ちていった

わこは反動で僕の手を強く、強く握った






















ころん
ころん
楽しかったなぁ今日!
パークの出口に向かいながら僕は
キラキラと輝くイルミネーションを見て言った
わこ
わこ
楽しかった…最後のジェットコースターは凄く怖かったけど
あの浮遊感を思い出して顔をしかめる
わこに僕は少し笑みを浮かべた
ころん
ころん
わこにも苦手なことってゆーか…弱いとこあるんだな!
わこ
わこ
私もジェットコースターが弱みだと思わなかった
すると突然わこが足を止めた
ころん
ころん
うん?どうしたわこ?
わこ
わこ
それに今日は
わこは僕を真っ直ぐに見た
わこ
わこ
ころんがなんだか、カッコよく見えた
それで凄くドキドキしたの…もしかしたら私の弱みってころんなのかもしれない
わこは恥ずかしい事もサラリと言ってしまう

昔からそうだ



昔から
ころん
ころん
…変わんねえなぁ
僕の手が自然にわこの頬に伸びる


わこの頬に手が触れるとその熱が伝わってきた






たまらなくなって僕は人のいない所に
わこを引っ張っていく


ころん
ころん
ねぇ、してもいい?
驚いたように見開いたわこの目は少しずつ
穏やかな色になっていった
わこ
わこ
…うん
今まで幼馴染としてわこの傍にいた
沢山のわこを見て、知っている


でもそれを僕は知らなかった
ころん
ころん


僕は静かに彼女に口付けをした

ゆっくりと閉じた瞳を開いたわこは
少し恥ずかしそうにはにかんだ

























初キスはレモンの味がする、とか
タバコの味がした、とか色々あるけど

正直緊張しすぎて何も味なんてしなかった





















ただ、彼女の、わこの首筋からは




ふんわりと優しく














































鈴蘭のコロンの匂いがした


<ころんくん編 END>