朝、、、。
今日から授業があります。
教室はもうすでにある程度、グループみたいなのが決まっていて、女子は2〜3チームくらいで男子もそのくらいになって別れています。
指田くんは………男子と女子どちらにも囲まれてますね。
人気者ですねぇ。
実は、指田くんの席に人が集まりすぎて私、席に座れずに教室の端っこに立ってるんですよね。
声かけづらいし、どうしようと思ってるところです。
ドアがあいて、誰か入って来ました。
どうやら、なつちゃんだったみたいです。
指田くんの方をみます。やっぱり、あの人たちがどく気配はないですね。
少々、苦笑いしてしまいます。
人間って、顔と容姿が大事なんだなって強く思いました。
苦笑いしながら見ていると指田くんと目が合ってしまいました。
ちょっと恥ずかしいです。
指田くんは私に気付いたみたいで、ニッコリ笑いました。
明るい笑顔ですね。
えーと、まさか話しかけるとは思いませんでした。
指田くんの周りの人も私達に気付いたみたいです。
指田くんは席から立ってこちらの方に向かってきました。
周りの人の視線が刺さります。
視線を浴びるのは慣れてないので緊張しますね。
指田くんと話していた女の子が話しかけてくれました。すごく可愛い子です。
───キーンコーンカーンコーン
鐘がなりました。
席につかないと…!
他のみんなもどんどん自分の席に向かっていきます。
私も、自分の荷物をおいて席に座ります。
先生が教室に入ってきました。ホームルームが始まろうとしてます。
小声で指田くんが話しかけてきました。
なんでしょう…?
私も小声で答えます。
先生に笑いながら注意されました。
みんなから視線が送られてきます。
これは、私が少し大きな声を出してしまったせいですね。指田くんに悪いことをしてしまいました。
男子が笑いながら言ってきます。
ラブラブって……。そんなつもりなかったです……。
そしてホームルームが終わりました。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。