第5話

No.5
46,446
2020/08/24 14:39
あなた
なんでよりによってこの三人なの
爆豪勝己
ぶっ潰してやる!!
轟焦凍
落ち着け爆豪。あなたも
あなた
落ち着いとるわ







弟に言われた一言に、思わず言い返す。





戦闘相手は緑谷くん、切島くん、上鳴くんの三人。





相手がいいのか悪いのか...。







切島鋭児郎
いきなりうちのツートップと姫かよ
あなた
その"姫"って呼び方やめろや








何故かわからないけど、私はクラスの男子たちの中で"姫"と呼ばれる。





特定の男子たちだけだけど。





正直、恥ずかしいからやめて欲しい。







轟焦凍
姫、ってなんだ
上鳴電気
特定の男子はそう呼んでるぞ
轟焦凍
...
あなた
ちょ、焦凍!








急に炎を出し始めた弟に、私はストップをかける。





落ち着けとか言ってたくせに、自分が落ち着いてないじゃん。





まずあんたが落ち着け。







轟焦凍
...いくぞ爆豪。
爆豪勝己
わーっとるわ!命令すんな!
あなた
え、ちょっ








待て待て、作戦はどこにいったんだ。





落ち着けだの、作戦練るだの言ってたくせにこうなるのかよ。





てかなんでいきなり攻撃的になったのさ。







轟焦凍
姫とか、気に食わねぇ...
あなた
え、そこ?








いったいなにが気に食わないのかわからないけど、まあいいか。





それより今は、授業に集中だ。







爆豪勝己
死ねぇええええええ!!!








出た、爆豪くんの暴言。





戦闘になるといつもこうなるのが、彼の特徴?悪いところ?





まあ、普段から暴言を吐きまくってる彼にとっては、なんの意味もないのだろうけど。





ドーン、と派手な爆発音をたてて、爆豪くんは個性でその場を爆発させる。





さて、どうなったかな。







切島鋭児郎
甘いな、爆豪
爆豪勝己
チッ








まだまだ余裕そうな表情を見せる切島くんに、爆豪くんは盛大に舌打ちをする。







上鳴電気
んじゃ俺もいくぜ!







上鳴くんがそう言って、私と弟に向かってくる。





上鳴くんの電気くらうのって、意外とやばいんだよね。





私はあまり好きじゃない。







轟焦凍
いくぞ、あなた
あなた
わかってる








弟は氷結を、私は炎を出して、上鳴くんに攻撃する。





彼の動きを止めたところで、ふと気がつく。





緑谷くんはどこに?





そう思った瞬間、







あなた
!!?
緑谷出久
油断大敵だよ、轟さん!








拳を構えた緑谷くんが、頭上から飛び降りてくる。





しまった。





完全に上鳴くんに気を取られていた。





上鳴くんはおとりで、本当は緑谷くんが私たちに仕掛けてきていたんだ。





突然のことに思わず動けずにいると、







爆豪勝己
なにやってんだクソ女!!







爆豪くんが飛び出してきて、緑谷くんの攻撃を防いでくれる。





暴言は相変わらずだけれど、助けてくれたんだとわかった。







あなた
ありがとう、爆豪くん
爆豪勝己
足引っ張んなアホ








ちらりとこちらを見たあとにそう吐き捨て、戦闘体制をとる。





それを見て、今度は油断しないようにと、私も再び身構えた。

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