現在、爆豪くんからのお説教中。
みんなが起きてしまうからという理由で、怒鳴って爆破されてしまうことはなんとか防ぐことができた。
けど、
爆豪くんはご立腹だ。
今考えてみたら、確かにそうだよね。
めっちゃ焦って咄嗟にとった行動だったからなぁ。
悪いことしちゃった。
確かに。
こんな時間、普通なら誰も来ないのに。
爆豪くんはそう言って、私が抱えているコアラのぬいぐるみをつつく。
私はそう言って、コアラのぬいぐるみを爆豪くんに近づける。
なんだかんだ言いながら、これ結構気に入ってるんだけどな。
てかなに言ってんの。
ほら、爆豪くんきょとんとしちゃってんじゃん。
ナイスツッコミだ爆豪くん。
これ漫才やるとしたら、弟はボケ担当、爆豪くんはツッコミ担当間違いなしだよ。
もうそれ言うのやめてくれ。
悪びれもなく言い続ける弟の頬っぺを、私は軽く引っ張った。
私の言葉を聞いて、爆豪くんは黙り込んだ。
え、どしたんだろ。
それってつまり...
戸惑いながらも映画を再生させる。
爆豪くんはこちらに移動してくると、どっかりと私の右隣に座った。
今の状況を軽く説明すると、右隣に爆豪くん、左隣に弟。
その二人の間に、私が座っているという状況だ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。