第261話

No.261
10,950
2020/12/13 09:04
麗日お茶子
あなたちゃん!お風呂一緒に行こう!








晩御飯を食べ終わったあと、お茶子ちゃんにそう声をかけられる。







あなた
いいよ。行こっか
芦戸三奈
私も〜!








女子組全員が集まり、お喋りをしながら浴場に向かう。







芦戸三奈
あ、あなた。あとで面白いDVDあるから貸したげる!
あなた
お、ありがと








なんのDVDだろ。





まあ、それはあとのお楽しみにしておこっか。







八百万百
そういえばあなたさん。先程、轟さんに連れていかれていたのを見ていたのですが、いったいなんのご用事でしたの?








私は思わずかたまる。





今の今まで忘れてたよ、そのこと。







葉隠透
それ気になる!
耳郎響香
同感。ね、聞かせてよあなた
あなた
えぇ...








聞かせてと言われてもねぇ...。





さすがに、キスマつけられました、なんて言えないよ。







あなた
...仮免の講習について話してただけだよ
芦戸三奈
なーんだ








我ながら上手く誤魔化せたと思うよ。





危ない危ない。





浴場で衣服を脱ぎ、タオルを巻く。





その時だった。







麗日お茶子
あなたちゃん。そこどしたん?
あなた
なにが?
麗日お茶子
首元のここ。絆創膏貼ってあるけど








あ。





やばい。







葉隠透
ほんとだ!怪我でもしたの?
あなた
えっと、これは...








どうしよう。





どう説明しようか。





...あ、そうだ。







あなた
虫刺され!虫刺されだよこれ。さっき蚊に食われたみたいでさ、一応絆創膏貼ったの
蛙吹梅雨
そうだったのね
麗日お茶子
なるほど








どうやら納得してくれたみたい。





まあ、まさかキスマークだろうとは思ってないだろうし、安心安心...。







芦戸三奈
なーんだ。てっきり誰かに"キスマーク"でもつけられたのかと思ったのに








思わず肩が跳ね上がる。





察しがいいだけなのか、単なる興味なのか...。





ま、いっか。









***









耳郎響香
てか、前から思ってたんだけどさ








湯船に浸かっていると、響香ちゃんが口を開く。







耳郎響香
最近あなたと爆豪、妙に仲良くない?
葉隠透
あ、それ思った!
あなた
なんでさ








別に仲良くないよ?







八百万百
確かに。あなたさんと爆豪さん、最近よく一緒にいますものね
芦戸三奈
え、なになに付き合ってんの!?
あなた
そんなわけないじゃん








まあ、一緒にいることはあったとしてもだよ。





私そういうのほんとにわかんないし。







あなた
私のこと舐めプ女だとかクソ女だとか、めちゃくちゃに言ってくるんだよ?
芦戸三奈
それだけ仲良しってことじゃない?
あなた
えー







違うと思うけどなぁ。







あなた
第一、爆豪くんが私のこと好きなわけないじゃん
耳郎響香
そう?爆豪、結構あなたのこと好きだと思うんだけど
あなた
どっから出てきたその考え








絶対ありえないよそれ。





やっぱり恋愛って、わかんないな。

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