第353話

No.351
8,934
2021/01/24 07:10
相澤消太
どうする?常闇
常闇踏陰
謹んで受託を
相澤消太
わかった。あとでインターン手続き用の書類を渡す。九州に行く日が決まったら教えろ。公欠扱いにしておく
障子目蔵
よかったな、常闇
常闇踏陰
恐悦至極







そのやり取りを聞いていた弟が、また呟く。







轟焦凍
早く追いつかねぇと
爆豪勝己
何度も言うな!







それ言うの2回目だよ。







相澤消太
それから切島。ビッグ3の天喰がお前に会いたいそうだ
切島鋭児郎
俺っすか?
相澤消太
麗日と蛙吹にも波動から話があるらしい。明日にでも会って話を聞いてこい。以上だ







相澤先生はそう言い終わると、共有スペースから出ていった。






切島鋭児郎
天喰先輩、なんの用だろう...
蛙吹梅雨
やはり、インターン絡みの話じゃないかしら?
麗日お茶子
うそ!?もしそうなら期待してまう!
切島鋭児郎
明日まで待てねぇ...。







そう言うと、切島くんは立ち上がった。







切島鋭児郎
俺、今から3年の寮行ってくる!
蛙吹梅雨
お茶子ちゃん、私たちも行きましょ
麗日お茶子
うん!







3人が寮から出ていったのを見て、弟がまた呟いた。







轟焦凍
早く追いつか...
爆豪勝己
黙ってろ!!







3回目だよ。





そして爆豪くんのツッコミのキレが良い。





この二人、やっぱり漫才いけるな。







あなた
頑張らなきゃね、
轟焦凍
そうだな







楽しそうに笑っているみんなを見ながら、私は小さく呟いた。





弟が返事をし、私の方を見て優しく微笑む。







轟焦凍
でもあなたは、十分頑張ってるだろ
あなた
...
轟焦凍
な、爆豪
爆豪勝己
俺に振るなや!







弟が急に話をふると、爆豪くんが盛大に突っ込む。





そのツッコミを黙って見ていると、爆豪くんは私を見ながら頭をがしがしかいた。







爆豪勝己
...まあ、頑張ってんじゃねーの







顔を上げて爆豪くんを見れば、彼もまたこちらを見つめていた。





頑張れてる自覚はない。





昔からいくら頑張ってもダメだったから。





他の人よりも何倍も頑張らなきゃ、って思ってるから。







爆豪勝己
なにマヌケ面しとんだ
あなた
え、わっ







そう言ったかと思うと、突然爆豪くんが私の頭を撫でてきた。





驚いて声を上げる私に対し、爆豪くんは意地悪そうに笑っている。






轟焦凍
あ、おい爆豪







側でやり取りを見ていた弟が、爆豪くんの方に手を伸ばす。





が、弟の手が触れる前に、爆豪くんは私の頭から手を離した。







爆豪勝己
んな面してんじゃねーよ。アホあなた







プシシと笑いながらそう言うと、爆豪くんは私たちに背を向けて歩いていってしまった。







上鳴電気
お、バクゴー!仮免講習どうだった?
爆豪勝己
うるせぇ話しかけんなアホ面
上鳴電気
ひどくない!?俺傷つくよ!?







呆然としながら彼の後ろ姿を見送っていると、再び頭に誰かの手が置かれた。





と思ったら、少し乱暴に撫で回される。







あなた
ちょっ、なに
轟焦凍
マーキングだ
あなた
アホか







爆豪くんの真似しなくていいんだよ。





てかなんだよマーキング、って。





あんたは猫か。

プリ小説オーディオドラマ