前の話
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私たちは、お互いに笑いあった。
ボーカルはできない代わりに、私は私ができることを精一杯頑張ろう。
上鳴くんの横にいる峰田くんを見て、私は少し同情した。
だって、手が届いてないんだもの。
瀬呂くんがそう言った瞬間、ギターの音色が響いた。
しかも、どこか切なげな音色だ。
ギターを弾いていたのは、なんと常闇くんだった。
意外だ。
そうなんだ。
でも、これでバンドの役割は全員揃ったね。
あ、なんか口調が爆豪くんみたいになってる。
てかあれ拗ねてるよね、完全に。
さて、どう慰めたらいいものか...。
なんて思っていると、三奈ちゃんが峰田くんに声をかけた。
ええ...。
チョロすぎでしょ。
***
そして時間は過ぎ、深夜一時。
バンド隊は、耳郎響香、八百万百、上鳴電気、常闇踏陰、爆豪勝己。
演出隊は、口田甲司、切島鋭児郎、瀬呂範太、轟焦凍、轟あなた。
ダンス隊は、芦戸三奈、麗日お茶子、葉隠透、蛙吹梅雨、青山優雅、飯田天哉、尾白猿尾、障子目蔵、峰田実、緑谷出久。
やっと全員の役割が決定した。
全員が「おおー!!」と声を上げる。
文化祭まで、あと1ヶ月。
成功できるように、頑張っていこう。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。