第601話

No.596
6,864
2021/07/27 05:26
筋トレを終えて、入浴を済ませてから。





来客があるとのことで本来なら共有スペースにいるはずだが、私は弟と一緒に自室にいた。





なんでも、筋トレを頑張ったご褒美がほしいとのことだ。





まあ、まだ時間はあるから別にいいんだけどね。







轟焦凍
あなた、ぎゅー
あなた







見てよこのだらしなく緩みきった顔。





こんな表情見せる高校1年生なんて、あんまりいないと思うよ。





両手を広げて可愛くおねだりしてくる姿は、まさに甘える子供そのものだ。







轟焦凍
頭撫でてくれ
あなた
はいはい







とまあ、こんな状態の弟をみんなに見せるわけにはいかず...。





仕方なく自室まで来て、こうやって甘やかしているわけだ。





でも弟本人は、別に共有スペースでも構わないらしい。





まあ、考えてることはなんとなくわかる。





こいつのことだからどうせ、私を共有スペースで独占してみんなに見せびらかしたいだけなんだろう。







轟焦凍
別にここじゃなくても、共有スペースでよかったんだぞ?
あなた
私が嫌なの
轟焦凍
そうか。俺はあなたを共有スペースで独占してみんなに見せびらかしてぇんだけどな。あなたは俺のだ、って
あなた
...







考えてることと全く同じじゃん、すごいや私。





まあ、今までの弟の行動や言動から考えただけなんだけどね。







あなた
!ちょっ、
轟焦凍
...







突然、私の首筋をあぐあぐと甘噛みしてくる弟。





と思ったら、私を押し倒そうとしているのか、体重をこちらにかけてくる。







あなた
い、今はダメだって。このあと来客あるから行かなくちゃいけないでしょ...っ
轟焦凍
やだ
あなた
いや、やだじゃなくて...







そう言って逃れようとするが、弟の力に敵うはずもなく...。





すぐに押し倒されてしまった。







轟焦凍
なあ、今日はダメか?
あなた
ダーメ。このあと来客あるでしょ
轟焦凍
でも今週1回もしてねえ...
あなた
先週はやったでしょ?絶対に毎週する必要はないじゃん







あれから何度か、週に2回程私たちは肌を重ね合っている。





まあ、ほとんど弟の方からくるから、私はそれに応えるだけなんだけどね。





ちなみに私から誘ったことは、一度もない。







轟焦凍
俺がしてえんだ
あなた
でも今日はダメ。時間ないから
轟焦凍
...







拗ねるな。





あの時からわかったことは、弟は意外と性欲が強いことだ。





今まで我慢してた、って言ってたけど、本当だったんだね。







あなた
...あんまり激しくしないなら、いいよ
轟焦凍
あなた
い、言っとくけど、来客あるからそれ終わってからだからね!?
轟焦凍
わかった。絶対だぞ、約束だからな
あなた
はいはい







はぁ、結局また折れるハメになってしまった...。





弟は嬉しそうに笑うと、ぐりぐりと私の肩に頭をこすりつけてくる。





いつか夜這いとかされたら一番困るから、それがないように気をつけなきゃね。

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