筋トレを終えて、入浴を済ませてから。
来客があるとのことで本来なら共有スペースにいるはずだが、私は弟と一緒に自室にいた。
なんでも、筋トレを頑張ったご褒美がほしいとのことだ。
まあ、まだ時間はあるから別にいいんだけどね。
見てよこのだらしなく緩みきった顔。
こんな表情見せる高校1年生なんて、あんまりいないと思うよ。
両手を広げて可愛くおねだりしてくる姿は、まさに甘える子供そのものだ。
とまあ、こんな状態の弟をみんなに見せるわけにはいかず...。
仕方なく自室まで来て、こうやって甘やかしているわけだ。
でも弟本人は、別に共有スペースでも構わないらしい。
まあ、考えてることはなんとなくわかる。
こいつのことだからどうせ、私を共有スペースで独占してみんなに見せびらかしたいだけなんだろう。
考えてることと全く同じじゃん、すごいや私。
まあ、今までの弟の行動や言動から考えただけなんだけどね。
突然、私の首筋をあぐあぐと甘噛みしてくる弟。
と思ったら、私を押し倒そうとしているのか、体重をこちらにかけてくる。
そう言って逃れようとするが、弟の力に敵うはずもなく...。
すぐに押し倒されてしまった。
あれから何度か、週に2回程私たちは肌を重ね合っている。
まあ、ほとんど弟の方からくるから、私はそれに応えるだけなんだけどね。
ちなみに私から誘ったことは、一度もない。
拗ねるな。
あの時からわかったことは、弟は意外と性欲が強いことだ。
今まで我慢してた、って言ってたけど、本当だったんだね。
はぁ、結局また折れるハメになってしまった...。
弟は嬉しそうに笑うと、ぐりぐりと私の肩に頭をこすりつけてくる。
いつか夜這いとかされたら一番困るから、それがないように気をつけなきゃね。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!