備品室にて、私はなぜか波動先輩にドレスアップされていた。
ドレスや小物を身につけ、髪までセットされている状態だ。
なぜ...。
ポニーテール、編み込み、ツインテール、ハーフアップなど。
いろんな髪型を試される。
まじでなんなんだ...。
波動先輩は難しい表情をしながら、私の髪を弄る。
波動先輩はそう言うと、結んでいた私の髪を一旦ほどき、改めてヘアアレンジを始めた。
てか、授業出なくていいのかな。
公欠にしてあるなら、心配ないよね。
そう言われて、私は鏡に映る自分を見つめる。
左右で一部の髪束を綺麗に編み込み、それを後ろに持っていき、青色のリボンで結んである。
結ぶの上手だな、波動先輩。
そう言うと、波動先輩はにっこり笑った。
そう言ってから、ふと思いついたことを口にした。
波動先輩はそう言ってから、少し考える素振りを見せる。
が、すぐに顔をこちらに向けて、呟いた。
そう言った先輩の目は、強い光を放っていた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。