次の日。
私と弟、爆豪くんの3人は、昨日と同様に寮を出て門へと向かっていた。
昨日はお父さんとの電話が終わってから、すぐに寝たんだ。
みんなとはもっと話してたかったけど、仮免があるから仕方なかったからね。
この二人は相変わらずだ。
二人が会話をやめたのを見て、私は顔を上げる。
その先にいる人たちを見て、私は思わず声を上げた。
なんで二人がここに?
疑問に思っておると、オールマイトが口を開いた。
そう言うと、プレゼント・マイクは爆豪くんの額を何回もつつきながら答える。
救出した子...。
緑谷くんが言ってたやらなくちゃいけないこと、って、その子の救出だったのかな。
詳しい状況はよくわからないけど、相澤先生も大変なんだね。
プレゼント・マイクが、爆豪くんの肩を抱いて言った。
爆豪くんの額に、怒筋マークが浮かび上がった。
オールマイトに促され、私たちはバスに乗り込む。
そういえば今日の講習、お父さんも見に来る、って言ってたよね。
そして引率はオールマイト。
...面倒くさいことになりそう。
お父さん、オールマイトに会わなきゃいいけど...。
今日の仮免講習は、一番大変なことになりそうだ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。