私たちを放り投げたあと、ギャングオルカが話し出す。
特別な試練...?
なんか、嫌な予感がする。
ギャングオルカがそう言った瞬間、先程の扉がゆっくり開かれる。
死闘か...。
頑張らなきゃ、!
そう思い、私たちは一斉に身構えた、が。
その体勢のまま、思わずかたまってしまった。
だって扉から出てきたのは、小さな子供たちだったのだから。
これには予想外だったのか、いつもはポーカーフェイスを貫いている弟も、少し唖然とした様子を見せている。
爆豪くんに至っては、白目。
まあ、これはいつものことか。
あ、爆豪くんが子供たちに弄られてる。
先生であろ人が涙目になって叫ぶが、子供たちは無反応だ。
あーなんかめんどくさいことになってる...。
先生はそう言いながら、ギャングオルカにぺこぺこと頭の下げる。
爆豪くんが突っ込むようにして叫んだ。
まあ、その気持ちはわかるけど。
爆豪くん、ちっちゃい子相手にそれは無茶だよ
...。
気持ちはわかるんだけどね。
爆豪くん、そんなに怒らないであげて。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!