第473話

No.470
7,170
2021/04/30 09:41
ある日の朝。





学校に行くと、緑谷くんが絶望したような表情をしていた。





そんな彼の前には三奈ちゃんや切島くんなど。





なにがあった...。







轟焦凍
前にみんなで話した、演出のことじゃねえか?
あなた
あー







なるほどね。





この間の夜、共有スペースで演出について話していたんだ。





それで、青山くんをミラーボール代わりにするんだけど、その時にもっと工夫したらいいんじゃないかな、って...。





結果的に、その工夫を実現させるために必要な人が、緑谷くんになったわけだ。







切島鋭児郎
悪ぃ!おめぇの練習を無駄にしちまうが、どうか、頼まれてくれねぇか!?さらにいいモンにしてぇんだ!







切島くんがそう言って、緑谷くんに向かって手を合わせる。





あー、そっか。





緑谷くんはダンスの練習があるから、少しその時間が削られることになるんだね。







緑谷出久
出番あるなら、壊理ちゃんに嘘ついたことにはならないし...。いいものにするためなら...わかった!
切島鋭児郎
ありがとう!男だおめぇは!







切島くんがそう言って、緑谷くんの肩に腕を回す。





まあこれで、とりあえず演出の方は心配ないかな。





そんなことを思いながら席につく、と。







波動ねじれ
あ、おーい!轟さーん!
あなた
え、波動先輩...!?







教室のドアから突然、波動先輩が顔を覗かせた。





彼女は私に気がつくと、満面の笑みを浮かべてこちらに手を振る。







波動ねじれ
ちょっと話があるの!一緒に来てくれる?
あなた
え、あ、はい







たぶん、ミスコンのことかな。





私は席を立って、ドアまで歩く。







上鳴電気
ビッグ3からのお呼び出し!!姫、なにしたんだ!?
あなた
べ、別になんにもしてないよ!







急にそんなことを言われ、私は慌てて返答する。





呼ばれたくらいでそんな騒がないでよ、全く...。





私は少し呆れながら、教室を出る。







波動ねじれ
それじゃ行こっか!
あなた
どこへですか?
波動ねじれ
備品室だよ!







なんで備品室?







あなた
い、今からですか?
波動ねじれ
んー?そうだよ!
あなた
でも、もうすぐでホームルーム始まっちゃうんじゃ...
波動ねじれ
大丈夫大丈夫!相澤先生には説明してあるから!







あ、そうなんだ。





やっぱり行動早いな、さすがビッグ3のひとりだ。





でもまあ、それなら別に大丈夫だよね。





結局、なんの用だろ。

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