第61話

No.61
20,457
2020/09/17 14:51
相澤消太
雄英高は一学期を終え、現在、夏休み期間中に入っている。だが、ヒーローを目指す諸君らに、安息の日々は訪れない。この林間合宿でさらなる高みへ、プルスウルトラを目指してもらう








相澤先生の言葉に、全員が良い返事をする。





相澤先生は満足そうだ。







あなた
先生ってさ、話の内容まとめて言ってくれるから楽だよね
轟焦凍
そうだな。そんなに長々と話すこともねぇし、時間取らずに済むよな








先生の話が終わってから、みんなは楽しそうにおしゃべりタイム。





ちなみに私もその一人。







切島鋭児郎
お、今日は髪下ろしてんのか、姫
あなた
姫呼びやめて








突然声をかけてきた切島くんに驚くが、とっさに出た言葉がこれだ。





そもそもなんでそんなあだ名がついたのさ。







切島鋭児郎
えー、良くね?
あなた
良くない
切島鋭児郎
じゃあ、なんて呼べばいいんだ?
あなた
普通に苗字
切島鋭児郎
それだったら被るだろ








まあ、そうなんだよね。





うーん、なんかいい方法ないかな。







切島鋭児郎
やっぱ姫だな!
あなた
せめて違うのにしてよ
轟焦凍
...








ふと視線を感じ、振り向く。





見れば、弟がこちらを無表情で見つめていた。





相変わらずのポーカーフェイスだ。







切島鋭児郎
じゃあプリンセスだ!
あなた
いや、それ変わってない。姫を英語にしただけでしょ
切島鋭児郎
うーん








なんでそこまで悩むんだ。





普通でいいじゃん、普通で。







轟焦凍
切島
切島鋭児郎
お、轟。どした?








ぬっ、と切島くんの後ろから現れた弟。





それ、背後霊みたいだから辞めなよ。







轟焦凍
あなたはあなただ。姫じゃねえ
切島鋭児郎
?お、おう。轟、なんか怒ってね?








当たりだよ、切島くん。





なんで怒ってんのか全くわかんないけど。







轟焦凍
別に怒ってねえ
切島鋭児郎
そ、そうか








絶対怒ってんじゃん。





切島くんは少し戸惑いながら、私たちから離れる。





あーあ。







轟焦凍
姫とか、気にくわねえ。あなたは俺んだ
あなた
それ、大声で言ったらはっ倒すよ








と、







麗日お茶子
合宿合宿!!








視界の端に、お茶子ちゃんが跳ねている姿が映る。





他にも、三奈ちゃんや上鳴くんが同じように跳ねて、合宿合宿と騒いでいる。





テンション高いなあ。





ま、楽しみなのは誰でも一緒だね。

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