次の日、目が覚めると春樹は部屋にいなかった。
私は春樹が帰ってこないうちに江原組を後にさした。
その数時間後、私は再び江原組に足を踏み入れた。
当時の組長、つまり春樹の祖父に頭を下げてお願いした。
狂魔としての評判を買ってくれた組長は、私が男として江原組の組員になることを許してくれた。
初めは反対していた春樹だけど、私の意思は変わらなかった。
私が組員になり3ヶ月後。
雑用や仕事に慣れ、余裕が出てきて、
春樹も私が組員として働くことを渋々だけど認めてくれた。
春樹はいつもそうやって、最終的には私の意思を尊重したりしてくれる。
そんな春樹のことを好きになるのに
時間はかからなかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。