第74話

過去〜あの頃の思い出〜
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2020/04/22 10:00
吉田 陽太
吉田 陽太
なぁー、松原ってさ…
息が止まりそうだった。

だって、話しかけてきたのは…陽太だったから。
松原 佑
松原 佑
う、うん
声がふるえた。
吉田 陽太
吉田 陽太
佑美のこといじめて楽しいか?
松原 佑
松原 佑
……えっ
何を言っているのか、理解できなかった。
吉田 陽太
吉田 陽太
最低だな
久しぶりに会ったのに、陽太は私を汚いものを見るような目で見てきた。


なぜ、私はそんなに嫌われているのか分からなかった。


でも…分かってしまったことが一つある。

陽太は、佑美のことが好きなんだと。
陽太が公園に来なくなったのは、やっぱり佑美の仕業しわざだった。

佑美は陽太に『毎日、佑から虐められている』『陽太の悪口を佑が言いふらしてる』と、嘘を言っていたのだ。

私は“ヨウくん”を忘れることにした。

私の心の支えだった、あの頃の記憶を消し去ることにした。

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