第2話

思い出
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2020/06/21 00:50 更新
俺は捨て子だった。
誰にも愛されずに生きてきた。
だから、人一倍家庭や結婚願望が強かった。
貢げば、そばにいてくれる。物を与えれば一緒にいてくれると思って、借金までした。
俺は耳が良いから嘘くらい見抜ける。
でも毎日のように女の子に騙され続けた。
信じたい人を信じたから。
あなた
あなたも家がないの?
我妻善逸
家はあるよ?
我妻善逸
君も捨て子なの?
あなた
いいえ。優しくて私は家族が居ないの。みんな死んじゃったから。
この子は愛されたんだ。俺とは違って。
あなた
でもね?死んでしまって良かったって思ってしまうの。最低なやつでしょ?
家族に死ねって思うことあるんだ。俺には居たことがないから、わからない。
我妻善逸
名前は?
あなた
名前もつけられなかったんだ。お前としか呼ばれなかった。
我妻善逸
じゃああなたちゃんって呼んでいい?
あなた
素敵な名前ね。ありがとう。
我妻善逸
俺のうちにおいで?一緒に住もう?
この子と結婚したかった。
あなた
わかった。そうしよう?
あなたちゃんは嘘を吐かなかった。騙そうとしない。笑った顔が可愛くて、優しいし、気遣いができる。
貢ごうとすると止められる。本当は憧れているのも分かっている。欲しいって思ってるんでしょ?音で分かるよ?女の子は綺麗なものとか可愛いものとか好きだよね。
借金してること知ってるからかな。だから止めてくれるのかな。
料理はおいしいし、よく俺の好物の鰻を買ってきて作ってくれる。
借金取り
オイ!いつになったら借金返すんだよ!
借金取りだ!
借金取り
お前なら多少の金にはなるだろう。着いてこい!
あいつらあなたちゃんまで連れていくのかよ!
ダメだ!行っちゃ!あなたちゃんまで遠くへ行ってしまうのかよ!
言いたいけれど声にでない。
あなた
ねぇ!
あなた
今までありがとう!私嬉しかった!だからここで恩返しさせてよ。お願い。愛してくれて、大切にしてくれて、私はそれだけでいっぱいだから、ね?
我妻善逸
嫌だ!あなたちゃんから離れろ!止めろ!連れていくな!
俺のために離れるんだ。俺が駄目だから。やっと愛してくれる人を見つけたのに、何もできない。俺はとんだ馬鹿だ。愚図だ。弱味噌だ。こんな阿呆はいない。
あなた
私の売られた金は、借金の足しになるかしら。そうなら行くわ。
借金取り
わーったよじゃあ来るんだな?
自分を犠牲にしないでくれ。お願いだから、俺のためにそんなことしないで。
あなた
もちろんよ?
あなた
(((ボソッ幸せになってね?
ほなみちゃんはそう呟いた。
しばらくしてじいちゃんに拾われた。
そして鬼殺隊に入った。
























というか無理やり入れられた。

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