第49話

お祭り×川村壱馬
1,221
2023/07/23 22:28
暑さが続く毎日。
壱馬
壱馬
今度の休み、近くでお祭りあるんやけど、一緒に行かへん?
最近付き合い始めた年下の彼からの急な誘い。
(なまえ)
あなた
え?私?
壱馬
壱馬
他に誰がおるの?
(なまえ)
あなた
だって、誘われると思ってなかったから、、
壱馬
壱馬
二人でお祭り行ってみたかったから。なぁ、ええやろ?
(なまえ)
あなた
いいよ
壱馬
壱馬
じゃあ、決まりやな。お祭りやしあなた浴衣着てきてや
(なまえ)
あなた
えっ!?
壱馬
壱馬
そこまで驚かんでもええやろ笑?
(なまえ)
あなた
だって随分着てないし、、それに似合わないよ?
壱馬
壱馬
そんなん着てみないと分からんやろ?約束やからな?
(なまえ)
あなた
、、分かった。でも、期待はしないでね。
大人になってから、浴衣なんて着た記憶がない。

だから、幻滅されたらと不安ばかり募っていく。
...⭐︎
お祭りの数日前、、。

近くの商業施設に向かい、浴衣を買いに行っていた。

でも、、柄や色合いがさまざまで決まらない。
(なまえ)
あなた
どうしよう、、
鏡で当てても、結論が出ない。

新調するんだから、壱馬に喜んでもらいたい。

それとなく電話をかけた。
(なまえ)
あなた
今平気?
壱馬
壱馬
大丈夫やけど、、どうしたん?
(なまえ)
あなた
大したことじゃないんだけど、、その、、
壱馬
壱馬
ん?なんかあったん?
(なまえ)
あなた
あ、いや、、あのね。壱馬って何色が好きなのかなって、、。
壱馬
壱馬
何や急に、、
(なまえ)
あなた
いいから、、何色好きなの?
壱馬
壱馬
んー、涼しい色がええな笑笑
(なまえ)
あなた
涼しい色?
壱馬
壱馬
そう。その方が似合うんちゃう?浴衣の話やろ?
(なまえ)
あなた
え、なんで分かるのっ!?
壱馬
壱馬
やっぱり笑あなたのことやから、色々あり過ぎて迷って電話したんやろうなーって合ってるやろ笑?
(なまえ)
あなた
あ、、うん。
壱馬
壱馬
当日楽しみにしてるな笑
彼には全てお見通し。

色々迷ったけど、淡い水色の浴衣を選んで買った。
...⭐︎

お祭りの当日。

予約の時間に合わせて美容院に向かう。

新調した浴衣を着付けてもらい、派手すぎない髪型にまとめてもらう。
女性
女性
とてもお似合いです!
(なまえ)
あなた
ありがとうございます
慣れない下駄を履いて、歩いていると思ったより時間がかかり待ち合わせに遅れてしまう。

急いでベンチに座る彼のところに、駆け寄る。
(なまえ)
あなた
ごめん、遅くなって、、っ!
壱馬
壱馬
、、、
顔から足元までじっと見られてる。
(なまえ)
あなた
かず、ま?
壱馬
壱馬
かわいい
(なまえ)
あなた
え//?
壱馬
壱馬
浴衣めっちゃ似合うやん
(なまえ)
あなた
そう、、かな//、、変じゃない?
壱馬
壱馬
ここにいる人たちのなかで1番可愛い
(なまえ)
あなた
そんな大袈裟だよ//
壱馬
壱馬
ほんま、似合わないとか嘘やん笑
そっと手を握られ歩き出す。
壱馬
壱馬
ほら、行くで?
(なまえ)
あなた
うん//
...⭐︎
待ち合わせで気づいたこと。

壱馬も浴衣を着てくれていたこと。
(なまえ)
あなた
壱馬もかっこいいね
壱馬
壱馬
ほんま?慣れんくて、恥ずかしかったんやけど//
(なまえ)
あなた
すごい似合ってる
壱馬
壱馬
この日くらい俺も着ようかなって、、笑笑
手を握りながら、屋台が並ぶ道を歩いていく。
(なまえ)
あなた
あ、金魚すくいっ!懐かしい笑笑
壱馬
壱馬
やるか?
(なまえ)
あなた
え、でも、、
壱馬
壱馬
たまにはこういうのもええやろ?
(なまえ)
あなた
じゃあ、やろうかな
お店のおじさんにポイをもらう。

水槽に入れ、金魚を掬おうとするがすぐに逃げられ穴が開く。
(なまえ)
あなた
あー、もう穴空いちゃったよ
壱馬
壱馬
あなた下手やな
(なまえ)
あなた
壱馬は?
壱馬
壱馬
まあ、こんなもんやろ
得意げな顔を見せる彼。

その器には数匹の金魚が入っていた。
(なまえ)
あなた
上手だね
壱馬
壱馬
あなたが下手なだけやろ笑
(なまえ)
あなた
私も本気出すからっ!
男性
男性
お姉ちゃんもう一回やるかい?
(なまえ)
あなた
やるっ!一匹取るまでやりますっ!
そう意気込んだはいいものの、何回かやったけどうまく行かなくて、、。
壱馬
壱馬
そうやないって。ここのフチ使って、こうやるんやって
(なまえ)
あなた
えっ//?
覆い被さるように持っていたポイを掴み、一緒に掬う。
壱馬
壱馬
ほら、取れたやろ?
彼の声が耳元で話すから、心臓の音聞こえてしまうんじゃないかって思うほど恥ずかしくなってしまう。
壱馬
壱馬
あなた?どうしたん?
(なまえ)
あなた
な、なんでもない//
壱馬
壱馬
そう?
男性
男性
頑張ったお姉ちゃんにご褒美!
金魚をもう一匹おまけで入れて渡してくれた。
壱馬
壱馬
次どこ行く?
(なまえ)
あなた
どうしようかなー
それから歩いてると、いいにおいが漂う。
(なまえ)
あなた
いい匂いー。あ、見て!焼きそばっ!あ、綿飴も、りんご飴もあるっ!
壱馬
壱馬
全部、食べ物ばっかりやな笑笑
(なまえ)
あなた
あ、そっか//そうだよね//
食い時張ってて、なんだか恥ずかしくなる。
壱馬
壱馬
あなたが食べたいもん、一通り食べようや
(なまえ)
あなた
でも、そんな一人で食べれないよ//
壱馬
壱馬
半分こすればええやろ?
(なまえ)
あなた
え、いいの?
壱馬
壱馬
食べれんかったら残り食べるから。あなたは好きなもの選んでええよ笑
(なまえ)
あなた
ありがとう
近くにあった屋台の綿飴を一つ買う。
壱馬
壱馬
先食べてええよ
(なまえ)
あなた
ありがとう!いただきまーす!
口の中で甘くて溶けていく。
(なまえ)
あなた
久しぶりに食べると美味しい
壱馬
壱馬
俺にもちょうだい
持っていた棒を渡そうとすると、その手を掴まれそのまま口が近づく。

間には綿飴があるけど、キスしてるかのように顔が近いことに恥ずかしくなる。
壱馬
壱馬
美味い笑
(なまえ)
あなた
あ、うんっ//甘いね//
壱馬
壱馬
どうかしたん?
(なまえ)
あなた
な、何でもないっ、次行こ
それから二人で一つのカキ氷を食べる。
(なまえ)
あなた
買ってもらったし、先食べていいよ?
壱馬
壱馬
なら、食べさせて
(なまえ)
あなた
えっ//!?周り、人いるよっ?
壱馬
壱馬
そんなん気にせんでええやろ。それにみんな見てへんし笑笑
(なまえ)
あなた
で、でもっ
壱馬
壱馬
早くしないと溶けるで?ほら、早く
口を開けて待つ壱馬に小さなスプーンで食べさせる。
(なまえ)
あなた
、、どう?
壱馬
壱馬
美味い
(なまえ)
あなた
恥ずかしい、、これっ//
壱馬
壱馬
じゃあ、次あなたな笑?
(なまえ)
あなた
え、私?いいよっ//
壱馬
壱馬
俺のは食べられないって?
(なまえ)
あなた
そう言うわけじゃないけど、、
壱馬
壱馬
ほら、早く口開けろって
少し強引に入れられたカキ氷。
壱馬
壱馬
美味いやろ?
(なまえ)
あなた
、、うん//
壱馬
壱馬
ここ、ついてる笑笑
(なまえ)
あなた
え、どこ?
壱馬
壱馬
そこやないって笑、、ここ
口元についたシロップをペロっと舐められる。
(なまえ)
あなた
っ//
壱馬
壱馬
甘いな、シロップ笑
やること全部にドキドキしてしまう。

でも、当の本人は気にしないでいるようだった。

それから時間も経ち、花火が上がり始める。
壱馬
壱馬
穴場あるらしいから、行くで笑笑
そう言って連れてこられたのは、少し離れた小さな丘の上。

誰もいなくて、一望できる場所。

ベンチにさっと、ハンカチを出して敷いてくれた。
(なまえ)
あなた
ありがとう
少しすると、大きな花火が上がっていく。
(なまえ)
あなた
わぁっ!きれい!
壱馬
壱馬
ほんまや笑笑花火めっちゃ大きいな!
(なまえ)
あなた
誘ってくれてありがとう!
壱馬
壱馬
楽しんでもらえてよかった笑笑
そっと腰を引き寄せられる。
壱馬
壱馬
人いないし、ええやろ?
(なまえ)
あなた
う、うんっ//
二人で花火を見てるけど、光で明るくなる彼の横顔が見える度惚れ惚れしてしまう。
壱馬
壱馬
ん?何?
(なまえ)
あなた
かっこいいなって思って
壱馬
壱馬
急に何やねん//
(なまえ)
あなた
あー真っ赤笑笑
壱馬
壱馬
うるさい//言われ慣れてへんから仕方ないやろ//
(なまえ)
あなた
いつもかっこいいよ笑笑
壱馬
壱馬
ええって//
(なまえ)
あなた
壱馬が1番かっこいい
壱馬
壱馬
だから、ももええって//あー、もう。暑なってきた//
(なまえ)
あなた
さっきより真っ赤笑笑かわいい壱馬笑
壱馬
壱馬
さっきからいいたいこといいやがって、っ!その口塞いだるっ!
(なまえ)
あなた
え、待って//
壱馬
壱馬
待つわけないやろ?
逃げようと彼から少し離れようとしてもすぐ捕まる。

そのまま引き寄せられ、強引に唇が重なり合う。
何度も角度を変えながら、さらに深く重なり合う。
(なまえ)
あなた
っん//
息もできないほど、熱いキス。
壱馬
壱馬
形勢逆転やな笑笑
気づけば花火が終わり、静かさに戻っていた。

唇が離れた後も余韻が残っていた。
(なまえ)
あなた
花火終わっちゃったね。、、帰ろうか
ベンチから立ち上がろうとすると、手を掴まれる。
壱馬
壱馬
このまま帰したくない、、
(なまえ)
あなた
壱馬、、
壱馬
壱馬
ええやろ?
(なまえ)
あなた
、、うん//
真夏の夜は始まったばかり、、。

掴まれた手を握り直し、2人その場わ離れていった。

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