そう言うとヴァンパイアはクスッと笑った。
また笑う。本当によく笑うやつだな。
しかし、唐突に笑い方がゲスになった。
するとツカツカと歩いてめっちゃ近くに来た
その距離わずか10センチ。
おい、流石に近すぎやしないか?
カプリ。
首筋に噛みつかれ、電撃のような痺れが体を襲う。ゾワゾワっと鳥肌がたち、私は思わず目を見開いた。
言わえもしれない快感に力が抜け、足が
震えた。だんだん立っていられなくなり、
ガクンと座り込む。
それなのにしばらく吸うのはやめず…最後にちろりと舐められた。不思議と、すぅっと
傷が癒えていく。
赤い舌を覗かせ、わずかに口元についた血を舐めとる。その姿はとても妖艶だった。
返事をしないからか、ちょっと心配になったご様子。大丈夫だよ!たぶんね。
すると、急にヒョイっと持ち上げられた。
突然の出来事に驚く。
ギュッと目をつぶる。
一瞬だけ強い風が吹きつけた。
恐る恐る目を開くとそこは最初にいた部屋。
すごく便利なチカラだな。
いや、ころんが誰かわからんのだが。
あっという間にジェルが帰ってくる。
まさか、返してもらえないとか?
そう聞くと、ふるふるとジェルが首を
振った…横に。そして、またニヤッと笑う。
どこに隠し持っていたのやら、ラストソードを私に渡してくれた。ダジャレ?うるさい。
不可抗力なんだよ!!
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おはこんにちばんわ!咲良です☆
ジェルくんとさとみくんが多いですよね。
わかってます。さとジェル寄りの箱なんで
つい多くなっちゃうんですよ。
でも、ここから(晩餐から)ちゃんと出していくので!!
よろしくお願いします。
それじゃ…バイッ☆
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。