帰宅後~
~4番目の部屋~
ガチャ
机の上にポツンと一つだけノートがある
〇月〇日
変にノートが余ってたから日記のノートすることにする
・・・記憶戻ってるのは僕だけなのだろうか
まぁ、どの道そっちの方がいい
...このことを『罪逃れ』って言うんだろうけど
誰か1人だけでも思い出してるんじゃないかとヒヤヒヤする
〇月△日
7番目が記憶を戻したみたい
「僕がみんなの記憶を戻すんだ!」って感じで言ってた
記憶戻させないで欲しいんだけどな
...説得しても無理そうだし諦めた
「弟のお願いだから」って言ってあげたかったけど
僕にはその権利はないしね
〇月□日
そういえば目玉、あいつどうなったんだろう
何となく思い出したできることなら感謝しときたい
なんだかんだ1番お世話になってた
あの時の事も謝りたいし
いつか会えたらいいな
△月〇日
2番目の記憶が戻った、僕が頼まれるとは思わなかった
思い出させる方法もなかったらしい
無理やりになってしまった
だけど、この方法しかない
1番苦しいのは僕だ、みんなにしてしまった罪悪感
殺そうとしてしまったあの時
あの事は許されることじゃないんだから
...こんなのも僕のできることだからね
-月-日
全員記憶を戻させたみたい
...もう僕の立場も危ういね
今世も全員姉、弟同じだったからね...
きっと恨まれてるだろうな
もう僕のいる意味は無い
今日自殺するつもり
来世はあいつらと同じ場ではありませんように...
紙が2~3箇所濡れている
次の日(雑だって?思いつかn
その後捜索後も見つからず...
ピンポーン
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!