その日の夜、
椅子に座るあなたが、奥の部屋から俺の名前を呼んでいた
俺は、びっくりして走って行くと…
満面の笑みを浮かべ、俺の方を見る
少し照れくさそうに言うあなたに比べて、俺は体の芯から何か込み上げてくるものがあった
気持ちが抑えられなくなって…
ギュッ
涙が出るのをぐっとこらえた
今泣いたら、もっと成長が見られるこれからがもったいないような気がしたから…
。
あなたに言われた通りに優しくお腹を擦る
ピクッ``
軽い冗談つもりで言ったはずが…
ギュッ
涙目になりかけるあなたをそっと抱きしめ、あなたとお腹の赤ちゃんの温もりを感じながら眠りについた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!