第65話

貴方の秘密
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2019/08/21 10:00
名取颯馬
名取颯馬
ただいまぁ
いつもの時間に帰って来たけど
貴方
おかえリ…?
緋山美帆子
緋山美帆子
あなたちゃん、こんばんは
貴方
こんばんは…?
緋山美帆子
緋山美帆子
ちょっとお話があるんだ
俺はあなたに優しく頷き、緋山先生は家に入った





















名取颯馬
名取颯馬
あなた?なんかあった?
まず、作戦1
☆俺があなたに話しやすい雰囲気を作る
貴方
………あったよ、
しばらく黙っていたあなたは、話す決意をしたのか悩みがある事を教えてくれた
名取颯馬
名取颯馬
どんな悩みがあるの?
貴方
…………それ言ったら、颯馬ががっかりしちゃう
名取颯馬
名取颯馬
俺が、?がっかり?
緋山美帆子
緋山美帆子
あなたちゃん?
自分の辛いことを1人で抱え込むのは赤ちゃんにも、あなたちゃんにも良くない。この際、名取に全部言っちゃお?
貴方
…はい、泣





















貴方
昨日、17時頃お母さんが来たんです。東京でのお土産いっぱい持っていて、大変そうだなって思ってたんだ…でも、私お腹に赤ちゃんがいることをいい事に持ちますよって一言が言えなかった
名取颯馬
名取颯馬
それで…?
貴方
そしたら、ただ突っ立てるだけの私をお母さんが見かねて、
『そこに立ってるだけで何も手伝ってくれないのなら、向こう言ってもらって大丈夫なんだけど…』
貴方
そう言った。その時は、お母さんは何もしない私に呆れてそういったとしか思わなかったから特に何も思わなかったんだ。
でもね、夕飯の用意をしようと思った時のこと
貴方
お母さんが来てるから、新しく買ったエプロンを着て清潔感を少しでも見せることが出来ればと思って新しいエプロンを出したの。
でも、その行動が間違ってた。
名取颯馬
名取颯馬
どうして?
『私が来てるからって、そんなに凄いことしなくても平気なんだよ?あなたちゃんが新しいエプロンを着ているよりも、颯馬は私が来ている事の方が嬉しいと思うから』
貴方
そう…言われ…た、泣
あなたの目から溢れる涙は嘘を言っていないように見えた
緋山美帆子
緋山美帆子
それだけ?
その事を聞くと、あなたは首を大きく横に振った
緋山美帆子
緋山美帆子
まだあるね、全部吐き出しちゃお?
貴方
その後、私は冷やし中華を作るのに麺を茹でて、湯切りをしようと思ったの。そしたら、自分の腕にお湯かけちゃって…思わず私大きい声出しちゃって
すると緋山先生は…
緋山美帆子
緋山美帆子
それ…大丈夫だった!?
貴方
それは平気でした
名取颯馬
名取颯馬
よかったぁ
話を続けます笑
貴方
その大きい声聞いたお母さんがわざとらしくテレビの音量上げたの、私その姿見たら、涙出そうになっちゃった
貴方
心配の1つもしてくれないんだなって





ッ…
名取颯馬
名取颯馬
あなた…辛い思いさせてごめん、
貴方
颯馬が謝らないで?
名取颯馬
名取颯馬
でも…泣







これだけのことを打ち明けても、緋山先生は納得していない様子























緋山美帆子
緋山美帆子
あなたちゃん?最後の質問ね、



































緋山美帆子
緋山美帆子
どうして、今日の朝は颯馬よりも早く起きたの?

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