第1話
一話
「気持ち悪い!音楽家一家の癖にそんな音出さないで!」
パチンッ
「友達?ふざけんじゃないわよ!あんたとは家柄で付き合ってただけよ!」
「じゃあね!せいぜいそんな気持ち悪〜い音で生きれば〜?」
______________翌日
「本日、家庭の事情で東さんは転校することになりました。」
「最後の日、話してあげて下さ((」
「ちょっと……待っ((」
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プルル……
ブツッ
_____________翌日
家を出た後、駅に向かう。
大きなキャリーケースを引きながら、今まであまり気にしていなかった景色を見る。
都会ではないが、少し高い建物やマンション、小さいがデパートもあるし、何気にとても良い場所だったと思う。
山も川もあり、空気は綺麗だ。都会に行けば、こんな所はないという。
そんな事を思っていると、いつの間にか駅に着いていた。
広くはないが、見通しが良い場所だ。
電車が来る時間を確認するため、スマホを起動する。
確認した後は、特にやることがない。大抵はイヤホンを耳に挿し、クラシックを聴いている。
クラシックは演奏時間が2時間以上あるものなので、始まりの時点で5分経つ。
あまり人は多くないが、安全のために片耳はイヤホンを外し、電車に乗り込む。
そしていつもの位置につき、スマホを覗く。これがいつもだ。今日は降りる駅が違うが、それは特に支障はない。
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途中で乗り換えをし、1,2時間ほど電車に揺られれば、東京に着く。
そこでお父さんと待ち合わせをすることになっている。