第23話

あの時見たもの。
2,097
2018/08/13 03:41
俺は、あなたを追いかけるみっくんのことを追いかけた。
2人は兄妹。そんなことわかってる。
でも、ふと思うんだ。本当は血の繋がりのない他人だったら…。
絶対にみっくんはあなたの事を意地でも奪っていったと思う。俺らはみっくんの事は大好きだ。でも、結末が、もしも、そうなら俺らはどうなるんだろ。ぐちゃぐちゃに崩れて行ってしまうのかな、これまで築き上げてきた友情は絆は、、、。


話を陰で聞いていると、流れがだんだんと俺の思っていた通りになっているのを少し感じた。
心臓はドクドクと動きが増すばかり。

そして、俺の長い長い恋に終止符が打たれた。

みっくんの声と共に。
もう、この先の人生にあなたと言う女の存在を消去してしまいたくなった。いや、違う、消去せざる終えない状況になった。

話を全て聞く前に俺は家へと戻った。
目の前は曇っていて何も見えなかった。一粒ずつキラキラとした雫が落ち、記憶と共に消えていった。消していった。

いつから、こんなにも純粋な恋を始めたのだろう。この楽しかった同居生活にも終わりが来ることは覚悟していた。でも、その前に離れ離れになる前に全ては終わった。
そらちぃ
ただいまー
リクヲ
お帰りー
エイジ
どこ行ってたのー
そらちぃ
ん?ちょっとね
パソコンに向かいながら問いてきたえいちゃんは俺の声に何かを感じたのか視線をパソコンから俺に移した。
エイジ
なに、泣いてんだよ〜だっせぇ
そらちぃ
あー、そうやって人を馬鹿にする奴が1番クソなんですよー
リクヲ
そら、大丈夫、?
エイジ
マジでお前、大丈夫か?
そらちぃ
え、?何が?
リクヲ
や、まさかだけど、気づいてないわけ?w
そらちぃ
え?何が?
エイジ
お前、すっごい泣いてるぞ?ww
そらちぃ
や、そんな事、あったわ
エイジ
爆笑
リクヲ
爆笑
エイジ
大丈夫か?w
言われて、すぐに手を頬へ運んだ。ありえないほどに濡れていた。家へ入る前に、顔を洗ってわからないようにしていたのに。
リクヲ
寝なよw
そらちぃ
そう、する事にするわw
必死に、目をつぶり明日が来るのを待った。
目を覚ますごとに時計を見る。
2時50分、3時、3時5分、3時15分。。。。
眠れない。そう思い、リビングへと向うとあかりが付いていた。
そこには、、。

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