この声を毎日近くで感じられる、この一瞬が愛おしい。
あの日、そのまま私はそらと一夜を過ごした。
抱き合いながらキスを交わし、幸せを感じ合った。
朝、起きて1番にそらの顔を見れる事が今は凄く嬉しくてウキウキしている。
そして、学校でも今まで以上に元気に過ごしている。
バッとみんなの顔がこちらへ向いた。
皆んなに押されて部屋の前まで来てしまった。
静かに寝息を立てていた。
当然、返答は無し。
ベッドの横に座り、そらの可愛い顔を眺めていた。
何かしたくなり、つい、つん と頬を突いてしまった。それでも、起きる様子は一切なかった。
そっと頬に唇を置いた。
それでも、起きない。
そう思い、立ち上がったとき、手首を掴まれ、ベッドへと引きずり込まれた。
ニヤリと笑いながら唇を奪われた。
寝起きのトロンとした顔は可愛くて、温かくて、、、、。
唇が離れ、見つめ合いながらした朝の挨拶。とても、新鮮だった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!