第9話

解読不能、
953
2018/12/08 13:01
舐められた手。
熱い顔。
止まらない高鳴り。
もう分かんない。
分かんないや。
分かんないよ。
突然優しくしたり。
と思ったら、急に冷たいし。
たいがの気分で、私の心も変わってく。
私は、走ってる足を止めた。
自分の手を見つめる。
塾があるなんて嘘。
あんな所にいたら、高鳴りが。
私の心臓がどうにかなりそうで。
本当はもう少し、たいがといたかった。
でも。
たいがには、いぶが。
いぶがいる。
もしかしたら、私。
たいがのこと、
好きになっちゃったかもしれない。
***
あなた

もしもし?

れん
れん
☏お、あなた〜?どしたん?
あなた

あ、あのさっ…

れん
れん
☏おん。
あなた

私さっ…

れん
れん
☏うん?
あなた

たいがのこと好きになった。

れん
れん
☏はぁあああっ?!
鼓膜が破れるかと思ったほどの声がスマホから聞こえた。
あなた

…かもしれない。

私は一言一言
大切にゆっくりと話していった。
れん
れん
☏そっ…かぁ…
そんでパニクって俺に電話してきたってわけ…。
あなた

うん…

れん
れん
☏じゃあさ、あなた?
あなた

ん?

れん
れん
今から会えない?
この前の公園で待ってるから。
あなた

ぇ…?

"プープー"
通話が終了した音だけが、悲しく響く。
とりあえず、行かなきゃ。
そんな気がした。
気づいたら、家を飛び出していた。
***
公園に入るとブランコに座る見慣れた背中が見えた。
私は、視線を下に落とし駆け足で急ぐ。
あなた

ま、待った?

少し息切れしてるのは、やはり運動不足のせいだろうか。
れん
れん
いや?
そう言ってニコッと微笑むれん。
私はれんの隣のブランコに腰を落とす。
こうやって久しぶりに座ると漕ぎたくなる。
私はゆらゆらと足を上下に動かして、振れ幅を大きくしていく。
れん
れん
いい歳の高校生が何をやってんのかなぁ?
あなた

漕ぎたくなった。

れん
れん
怖くて見てらんない。
そう言うとれんは、ブランコから降りブランコの柵のギリギリの所まで、来て私の目の前に来た。
あなた

れんの所まで飛ぶ。

れん
れん
はぁっ?!無理無理?!怪我する。
結構高くまで漕げた。
空に手が届きそう。
私が大きく漕ぎながら空に片手を伸ばすと。
あなた

あっ

身体が嘘みたいに軽く宙に飛んで、一瞬スローモーションになった気がした。
のも束の間。
落ちると思って閉じた目を開けると、
あなた

れん?

れん
れん
俺、ナイスキャッチじゃない?
なんてニコッと向日葵のような笑顔を向けた。
れんが、私を抱きしめるようにキャッチしてくれたと把握するのに少し時間がかかった。
れん
れん
危なっ怪我したらどうすんの?
あなた

ごめん、つい出来心で。

れん
れん
それ犯罪した人が言うこと 笑
あなた

えへ 笑

こうしてまじまじとれんの顔を見ると、
少し茶色がかった綺麗な髪。
モカ色の瞳。
綺麗な白い肌。
艶のある唇。
れん
れん
何見てんねん?
ドキドキしちゃう。
意識しちゃうよ。
あなた

あっ、なんでもない。

れん
れん
やっぱ、あなた元気ない。
そう言ったれんは、私を高く持ち上げた。
あなた

!?!?

れん
れん
たかいたかぁ〜い
そう言いつつも手を離さない。
「こうしたら元気でる?」
とでも言うように首を傾げるれん。
あなた

やめて!やめて!おろして!!!!

そう指示するとゆっくりと下におろされる私。
"ぎゅっ"
あなた

!?

おろされた瞬間、れんに包まれた。
小さく見えていた身体は、思ったよりも大きく私の身体をすっぽり包んでいる。
れん
れん
俺じゃ、ダメなの?
あなた

ぇ?

れんに聞こえてるか分からないくらい小さい声でそう答えた。
でもこれが精一杯のボリュームだった。
れん
れん
俺なら絶対っ…
れんの声が、
鼓動が、
私にドクドク伝わってくる。
れん
れん
ううん。なんでもない。
返事考えといて欲しい。
待ってるから。
優しくこだまする、れんの声。
耳にかかる息がくすぐったくて身を竦める。
するとれんは、優しく私を離した。
れん
れん
じゃあっ。
そう言って、駆け足で公園を出ていくれんの後ろ姿を見えなくなるまで、無心で見つめていた。
赤く染まったれんの顔が頭から離れない。
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作者>>みんなみて!!
私のインフォメーションだよ!!
ねぇねぇ!!インフォメーション!!
…作ったよ…(´・ω・`)
少しでもいいから覗いて欲しいです、、
注意:この小説投稿頻度🐢でごめんね(*_ _)

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