第18話

手紙
61
2021/06/04 20:23
​───────。

その日、保健室で眠っても、ヨルノは居なかった。


…その日の夜​───────。

夢叶
ねぇっ、ヨルノ…!
どこ…!
…いない。
…現実世界で近道くんと結ばれるならまだしも、夢の中でまで親しくしてたから、自分なんて必要ないと感じちゃったのかも…。
夢叶
ヨルノ!
これは私の夢の中!
出てきて!
いない…。
…その辺にあったベンチの上に、封筒が置いてあった。
夢叶
なにコレ…。
ヨルノ 手紙
夢叶へ。

今朝は、驚かせちゃって、ごめん。
私も、最後の力を振り絞って、あんなことを…。

…夢叶が私のことを創り出してくれたときのこと、覚えてる?

こんな服が似合うんじゃないかな、とか、羽根つけてみよう!とか言って、中身やカタチを決めてくれたり

夢叶の夢の中の住民なのに、いつの間にか、夢叶に反発するようにもなって、喧嘩もいっぱいしたよね。

私は、創られたモノで、夢の中にしか存在しないモノだけれど、夢の中でだけでも会えて、楽しかったよ。

名残惜しくて色々言っちゃってたけど、ホントは、現実世界でも、夢の中でも、夢叶と近道くんが幸せになれるのなら
私はすぐに身を引こうと思っていたよ。

ダメだよ、夢叶。
現実世界で起こったことをすぐ報告しにきちゃ。
どっちがメインなの?

現実世界で、近道くんと幸せになりたかったんでしょう?

夢叶はいつも私を必要としてくれていたね。
いつも、嬉しいことや悲しいことがあったら教えてくれたね。気を使いながら。

現実世界にふたりでいたら、きっと、一番の友達同士だったよね。

夢叶。
私は、夢叶を、幸せになった、と見なしたけど、ゴールだとは思ってないよ。
幸せの、はじまり。
夢叶を必死な思いで助けてくれた近道くんなら、きっと、ずっと幸せにしてくれるから。

夢叶はね、ほんと気を使っちゃう子だから、苦労するかもしれない。
だけど、溜め込んでよけいにつらくなっちゃったら、意味がないよ。

心配だよ、本当は夢叶のまえから消えたくないよ。
だけど、決めたんだ。

私も、夢叶にたくさん甘えていたから、その甘えももう、捨てたいんだ。

…私って普段、ぺらぺら喋るけど、気が確かじゃないときに文章書くとこんなことになるなんて知らなかった。

とにかく言いたいことは
私は夢叶が大好きだったよ。
楽しかった。

友達でいてくれて、ありがとう。

…わかんないな。
何書いてるんだろ。

バイバイ。



ヨルノ
それはヨルノからの、手紙だった。

最後まで読んだところで、夢の中で、眠りについた…。