🦁「ずっと連絡出来なくてごめん。」
『な,なんで……』
🦁「ちょっと話したいことがあってさ……」
彼は私と目を合わせずにそういってきた。
私にはわかる。
きっと彼は私に
“別れを告げにきたんだろう“
だから私はこう答える。
『いいよ……別に。』
🦁「……え?」
『テヒョンのことだから言いにくると思ってた。』
『私と別れたいんでしょ?』
🦁「………ごめん。」
最初からこうなるのは分かってた。
だからこそ言えたことなんだと思う。
『……彼女さん(?)の所に早く行きな!』
🦁「ありがとうあなた……」
ありがとうテヒョン。
私は今、彼から______
手を離した。
『さぁて,帰ろっかな……』
今日は先輩とも会えないし,他にやることもないし……
そう思い,重たい鞄を持つ。
すると電話が掛かってきた。
それは
ゆんぎ先輩からのものだった。
出てみると
“今日やっぱり会いたい。“
そう手短に話されて電話は切れた。
『………なにそれ……』
やっぱり先輩は___
とってもずるい人だ。
家の目の前にもう先輩はいて, 待ってた なんて言うもんだから少しだけ笑ってしまう。
家に入るなり先輩は私のソファーへ腰をどすんと座らせて下に俯いていた。
こんな表情をする先輩は初めてみた。
『……なんかあったんですか?』
そう問いてみる。
すると思いがけない返答が返ってきた。
🐭「彼女と別れた。」
私は正直びっくりした。
『私もですよ。』
あぁ、やっぱり私たちはきっと
似たもの同士なんだ
🐭「でも俺こうなること知ってた。」
『奇遇ですね。私もなんです。』
🐭「浮気もされてた。」
『……私もです。』
🐭「やっぱり俺らは」
『「似たもの同士ですね。」』
🐭「でも浮気相手がお互いの ヒト だったのも」
“薄々気づいてたんだよ“
『なんか悲しくなりますね……』
🐭「………俺はそうとは思わない。」
『…え?』
🐭「だってこうなることも全部全部最初から決定づけられるように決まっていたこと……」
“だから運命っていうんだろ?“
『……えぇ。』
🐭「だから,俺が今お前の所にいるのも」
全部全部運命なんだよ
私たちは同じ運命に辿り着いたいつまで経っても真実の愛に辿りつけない
同類なんだ
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。