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第2話

久しぶりのデート リヴァイside
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2023/03/20 13:36
 
 
 俺はリヴァイ。調査兵団特別調査班、班長兼、兵士長だ。
 今日はあなたと久しぶりのデートで、今はあなたが来るのを待っている。しかし、今の季節は冬。長い間外でじっとしているのは正直堪える。
 だがそんなことは、今からあなたとデートができると思えば気にならない。そう思うと、俺は随分アイツに惚れ込んでいるらしい。他の奴なら顔に蹴りを入れている。
 まあ、もっとも、約束の30分前に待ち合わせ場所へ来ることもないだろうが。
 
 少しすると、周りをキョロキョロしながら、こちらへ向かってくるあなたが見えた。そして俺のことを見つけると、パァッと顔が明るくなり、ヒョコヒョコこちらへ駆けてくる。可愛い。
「リヴァイ兵長! お待たせしました!」
「いや、待ってない」
「ふふっ、そうですか? でも指が赤くなってますよ?」
 からかうような口調でそう言いながら、あなたは俺の指先に触れた。そして視線を下げる。俺も自分の指先へと視線を下げた。
......思ったよりも赤いな
 あまり気にしていなかったが、けっこう赤くなっていた。
「すみません、遅くなっちゃって。もう少し早くこれば良かったですね。少し用意にてこずっちゃって......」
 恐らく、用意にてこずったと言うのは、メイクのことだろう。いつもと少し雰囲気が違う。いつもは可愛らしい雰囲気だが、今日は微かに色香が漂っている。
「......別に気にするな。今日は俺のために頑張っておしゃれしたんだろう? 似合ってる。ありがとな」
「......!///」
 「俺のために」という部分は、少し自意識過剰かと思うが、ただ褒めるよりもこうして褒めた方が顔が赤くなる。その反応を見たくて、よくこうして褒める。
「あ、あ、えと、、、わっ 私のせいでリヴァイ兵長の指が赤くなりましたから、私がリヴァイ兵長の手を温めてあげます!」
 してやったり、というような顔で手を握ってきた。あなたは顔を赤くされた仕返しのつもりなのだろうが、それで俺に勝てるわけがない。
「そうか。なら、もっとこうしてくれるとありがたい」
 そう言って俺はあなたの手に指を絡ませる。いわゆる恋人繋ぎってやつだ。
「どうだ、こっちの方が相手の体温を感じれるだろう? ......あなたは体温が高いな。熱でもあるか?」
 俺の言葉や行動に顔を赤くして、体温が上がっているのはわかっているが、反応が可愛くて質問してしまう。
「......! リヴァイ兵長、絶対わかっててやってますよね!? 私の反応見て楽しんでるんでしょう!」
「フッ、そうだな、お前の反応は可愛い」
「んなっ!///......もう、私の負けですよ、認めます」
「負け? なんのことだ」
「もうっ! 知りません! 言わないです!」
 「はあ、こんなときばっかり天然なんだから、、、、」とかなんだ呟いていたが、全てわかってやっていると知ったときのあなたの反応も楽しみだな。
 
 

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