第2話
きつねからねこに。
人間を助ける。それは案外簡単そうで難しい。
それにまずは神の所へ行って情報を聞かないと…
取り敢えず神と話すか。
嗚呼,今度神の使いについて話させてもらうよ。
取り敢えず今は神の所へ向かう。
――
―――――
〘神。参りました。〙
〖嗚呼…どうしたんだい?〗
神は凄い。名前を言わなくても僕が誰か分かる。
たくさんの神の使いの声を耳で覚えているんだ。
〘人間界で気になる人が居ましたので。〙
〖そうか。特徴を教えておくれ。〗
〘はい。髪型は三つ編み。性別は女性。歳は___歳。
学校名は✘✘✘✘です。優等生と言われていました。〙
〖えぇと……その子は…〗
人間界のことが分かる資料と機械を使い,
その子の特徴から名前を検索しているらしい。
たたんっと音が聞こえると,
〖あった。その子の名前は…〗
〖"神谷鈴香"。〗
〘!!……ありがとうございます。〙
〖家族は妹と弟が一人ずつ。親は…母だけか。〗
〘離婚ですか……?〙
〖いや。父は事故で亡くなっているそうだよ。〗
〘……分かりました。〙
〖姿はどうするんだい?やはり人間は無理だけど…〗
〘……"猫"で。〙
〖分かったよ。〗
〖……この世界の平和を,黒が少しでも白に近づくよう,
たくさんの綺麗な花が開花するよう,我等神々は祈る。〗
〖 狐よ。猫となれ。 〗
そう神が唱えると僕は狐から猫となった。