落ち着きを取り戻した雪華。
そして、竈門炭治郎と、禰豆子の事はすぐに納得はいか無かったものの、話はまとまった。
鬼舞辻の情報の尾が、ようやくこの少年がキッカケで私達柱にも少し、光が見えた。
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竈門少年と、禰豆子は、しのぶちゃんの蝶屋敷に運ばれて行き、日が暮れた中、本題の柱合会議が始まった。
皆、一人一人鬼の被害状況を説明した後、対策をお館様が提案し、次の任務の割り振りがされた。
それぞれ次の任務が決まり、柱合会議は終了となった。その後、外に出るなり蜜璃ちゃんがキラキラとした表情で、私の手を握り顔を近づける。
『相変わらず...女の子らしくて、本当可愛らしいな。』と思いながらも、蜜璃ちゃんとの合同でホッと胸を撫で下ろした。
そして、私は煉獄さんの方を見る。
柱合会議休憩時の中、私は煉獄さんに、"「話したい事がある。」"と言われた。
私は勿論、返事をし「ついでに雪屋敷で泊まって行きます?」と言うと「お願いしよう!!」と、目玉が飛び出るかと思う程の声量を浴びた。
そうして話していると、宇髄さんと話している煉獄さんと目が合う。
すると、「待っていてくれ。」と言うように、ウィンクを飛ばされ恥ずかしくなった。
外の壁にもたれ掛かり、煉獄さんを待つと、宇隨さんも一緒に門から出て来た。
キョトンとする煉獄さん。
宇隨はニヤニヤと嫌ぁな笑みを浮かべ、煉獄の肩を叩くと、耳元で私に聞こえないように何かを言うと、見る見る赤くなり黙り込んでしまった。
逃げるようにその場から消え、変な空気になる。
煉獄さんは棒立ちのまま顔が真っ赤で、私は「何言ったんだ?」と気になりつつも声をかける。
ハッ!として少し驚くとようやく気づいた。力強い目力で、物理的に吸い込まれるのでは無いかと思うぐらい、目を開いていた。
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雪屋敷に辿り着くと、いつものように玄関から「ただいま〜」と言う。
すると、煉獄さんも何故か「だだいま!」と声を張り上げ、雪屋敷の女の子達が驚く。
屋敷の世話役達や、継子が、いつもより嬉しそうな様子で仕事をこなしていく。
内心、恥ずかしいやら…あの子達の優しいさやらで、その気遣いが嬉しかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。